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【激震・朴政権】
ついに強制捜査…朴槿恵大統領の友人宅などを検察当局が捜索 財団私物化疑惑は事件に
【ソウル=名村隆寛】韓国大統領府が設立に関与した疑いのある2財団を朴槿恵(パク・クネ)大統領の友人の崔順実(チェ・スンシル)氏が私物化し資金を流用した疑惑をめぐり、ソウル中央地検は26日、崔氏の自宅や両財団などを一斉に家宅捜索した。
捜索を受けたのは「ミル財団」と「Kスポーツ財団」で、いずれも昨年10月以降に設立され、崔氏の側近が理事長に就任している。
財団設立には大統領府高官が関与し、全国経済人連合会(全経連)に資金集めを指示したとの会社役員の証言が、すでに国会で公表されている。資金の総額は約770億ウォン(約70億円)にも上り、サムスン電子など韓国トップの財閥系企業も多く出資したという。検察は全経連も家宅捜索した。
さらに、企業から寄せられた財団への資金を、崔氏所有の企業に出資させるよう要請した疑いもあり、大半の韓国メディアは財団が事実上、崔氏によって運営されていたと報じていた。
朴大統領と40年来の仲で、「朴政権の陰の実力者」とまで呼ばれる崔氏の捜査をめぐっては、捜査の難航が予想されていた。朴氏は25日、崔氏に内部文書を渡したことを事実上認め、国民に謝罪した。これを受け、捜査を進めていた検察は家宅捜索に入ったかたちだ。