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【宇都宮公園爆発】
深まる孤立感で自暴自棄に 「出来るだけ大勢の方と別の星に行きたい」… 「拡大自殺」に向かわせたものは? 発生1週間
宇都宮市の宇都宮城址(じょうし)公園で元自衛官の栗原敏勝容疑者(72)=同市針ケ谷町=が爆発物で自殺、無関係の男性3人が巻き込まれて重軽傷を負った事件は30日で発生から1週間。栃木県警は負傷者3人に対する殺人未遂容疑で捜査しており、被疑者死亡のまま書類送検する方針だ。事件当日の栗原容疑者の動きは徐々に分かってきたものの動機は判然とせず、識者は深まった孤立感が極端な形で噴出したとみている。(豊嶋茉莉)
●木ネジなどで殺傷能力高める
県警の調べや目撃した住民の証言によると、事件当日の23日午前10時ごろ、栗原容疑者は車で自宅を出発。不在の自宅が炎上したのは11時15分ごろだ。住民は「『パーン』と音がした後、『ババババン』と音が鳴り、窓から見たら黒煙が上がっていた」と証言。焼け跡には花火の燃えかすが残っていた。県警は自作の時限式発火装置による爆発との見方を強めている。
栗原容疑者は車で8キロ離れた公園に向かう。車なら30分程度の距離だが、公園近くのコイン駐車場に入ったのは11時25分ごろだ。