NetBSD3.1/mac68kをFTPでインストールした記録です
旧式マックで挑戦されたい方はどうぞご参考に

Macintoshの構成

Performa588のcpuは68LC040から68040に換装してあります
メモリ40MB
ハードディスク38GB
イーサネットカード装着

必要なファイル

StuffIt Expander 英語版4.0.1(http://www.vector.co.jp/soft/dl/mac/util/se036085.html)
ドライブ設定 1.3.1(http://www.apple.com/jp/ftp-info/reference/drive_setup_j131.html)
NetBSD3.1(ftp://ftp.dti.ad.jp/pub/NetBSD/NetBSD-3.1/mac68k/installation)のディレクトリからinstkernelフォルダ、miscフォルダをダウンロードしてください

ディスクの初期化とパーティション

外部システムでMacを再起動して、内蔵ハードディスクを初期化します
ドライブ設定は初期化>カスタム設定とメニューを選び、
MacOS用の領域を設定します
最大4064MBのHFS領域を確保し、残りは空き領域のままです

ss01.jpg

MacOSのインストール

通常の簡易インストールです
この場合は漢字Talk7.5.3を入れたあと、7.5.5にアップグレートしています
漢字Talk7.5.3はこちらからダウンロード可能です(http://www.apple.com/jp/ftp-info/reference/kt753.html)

NetBSDの起動

miscフォルダ内のファイルをStuffIt Expanderで解凍します
Booter2.0.0.sea
pdisk.sea.hqx

ss02.jpg
pdisk 68kを起動します

Top level command:Lでパーティションの一覧を確認します
「?」入力で使えるコマンドがわかります

ss03.jpg

さらに、
Top level command:e
Name of device: /dev/hda
パーティションの編集が可能になります

まず、swap領域を確保します
Command:C
First block:8323775
Length in blocks:163840
Name of partition:swap
Type of partition:swap

「First block:」に空き領域(Apple_Free)のbaseの値を入力
「Length in blocks:」swap領域の容量をブロック数で指定します
swap領域は実メモリの2倍必要ですので、40X2=80で80MB必要です
1ブロックが512バイトなので、2ブロックで1KB です
1MBは1024KBなので、
80MBは80X1024=81920KBなので、必要なブロック数は、
80X1024X2=163840となります

ss05.jpg

同様にルート領域を確保します
First block:8487615
Length in blocks:71805633
Name of partition:root
Type of partition:root
「First block:」に空き領域(Apple_Free)のbaseの値を入力
「Length in blocks:」残りすべてを使うのでApple_FreeのLength値をそのまま入力します
名前とタイプはあとで修正するので適当に

Command:w
確認を求められますので、「y」を入力して終了
変更したパーティションを有効にするためMacを再起動します

再起動したら、もう一度pdiskで確認してください

NetBSD(インストールカーネル)の起動


ss06.jpg
BSD/Mac68k Booterを立ち上げます
Options > Booting...
Boot Optionsパネルが表示されます

「Kernel Location」の項目で「Mac OS file」をチェックし「Set...」ボタンでinstkernlフォルダ内のnetbsd-INSTALL.gzを選択します

ss07.jpg

「BSD Root Device」はATA diskを選択

「GMT Bias:」に540を設定します

ss08.jpg

OKボタンでパネルを閉じ、File > Save Options 設定を保存します

それではインストールカーネルの起動です
Options > Boot Now で起動がはじまります

Mac OSが消えて、文字だけの画面になり、カーソルのある行が、
Terminal type? [vt220]
このように表示されていれば、起動成功です

NetBSDのインストール

リターンキーでメニュー画面になります

NetBSD-3.1 Install System

a: Install NetBSD to hard disk
矢印キーでメニューが選べますので、
この行を反転させてリターンキー入力

ディスクの内容が失われるので、警告がでます
Shall we continue? yes or no?
当然、「b: Yes」 ですね

個別にインストールするか全部インストールするか質問です
全部を選びます
a: Full Installation

ディスクを全部NetBSDで使うか? という質問です
Mac OSを消してしまうわけにはいかないので、
a: Use only part of the disk

パーティションマップが表示されます

Part start size fstype use mount point (name)
wd0a 192 512 unknown
wd0b 704 8323071 HFS MacOS (hd01)
wd0d 8323775 163840 unknown
wd0e 8487615 71805633 unknown

pdiskの設定が反映されてますね
ここですることは、wd0dをスワップに、wd0eをルートにそれぞれ指定することです

a: Select next partition
リターン入力でパーティションマップの反転表示が移動します
wd0dの行に合わせてください

b: Change selected partition
パーティションのタイプを選べます
選択するのはSWAPです
b: NetBSD SWAP

a: Select next partition
もういちどリターン入力でパーティションマップの反転表示を移動させます
wd0eの行に合わせてください

b: Change selected partition
さきほどと同じ操作でパーティションのタイプを選べます
選択するのはRootです
a: NetBSD Root

Part start size fstype use mount point (name)
wd0e 192 512 unknown
wd0b 704 8323071 HFS MacOS (hd01)
wd0d 8323775 163840 swap
wd0a 8487615 71805633 4.2BSD Root /

マップの内容が書き換えられました
4行目が「wd0a」になり、マウントポイント「/」になったことは注目です
この「wd0a」はあとで必要になるので、憶えていてください

作業がおわったら、メニューを抜け出します
x: Exit

再度の警告です
Shall we continue? yes or no?
当然、「b: Yes」 ですね

いわゆる「フォーマット」が始まります
しばらく待ちましょう

次に表示されるのは、
NetBSDのファイルをインストールするときの状況表示を選べ、というもの
a: Progress bar (recommended)
b: Silent
c: Verbose file name listing (slow)

インストールファイルの媒体(メディア)を選ぶ
b: FTP

I have found the following network interfaces: sn0
Which device shall I use [sn0]:
ふたつ以上のネットワークカードを挿していなければ、そのままリターン

To be able to use network, we need answers to the following:
Network medeia type: manual
自分で入力して、ネットワークを設定します

Perform DHCP autoconfiguration?
b: No

Your DNS domain: testmac.net
Your host name: p588
Your IPv4 number: 192.168.1.22
IPv4 Netmask [0xffffff00]:
IPv4 gateway: 192.168.1.1
IPv4 name server: 192.168.1.1

ここは難しいですね〜
ネット環境によって、まったく異なります
簡易ルータ機能つきのADSLモデムを使っている我が家では、
DNS domainは適当、
host nameも適当、
IPv4 numberはルータで指定できる範囲で適当、
gatewayおよびname serverはモデムのアドレスです

確認して次へ進みます
Are they OK?
a: Yes

エラー表示がなければ、次に進みます
ここはデフォルト設定でOKです
What directory shall I use for ftp? [/usr/INSTALL]:

ftpサイトの指定です
国内ミラーサイトに変更します
a: Host

Host: ftp.NetBSD.org(デフォルト)
Host: ftp.dti.ad.jp
デフォルト設定を削除して、書き換えます

その他はとくに変更の必要はないです

g: Get Distribution
これでダウンロードとインストールがはじまります

一時間ほどで終わります

また質問が表示されます
ダウンロードに使ったネットワーク設定をシステムの標準設定にしてよいか?
a: Yes

インストールに使用したファイルを削除してよいか?
a: Yes

インストールは終了し、さらに基本設定の質問がつづきます

まず時間
矢印キーでJapanを選んでエンター

パスワードの暗号方式
よくわからないので、現状のままで
d: do not change

ルートのパスワードを設定するか?
a: Yes

ルートが使うシェルの選択はデフォルトのままで
a: /bin/sh

/etc/rc.confに関するメッセージを表示して終了
最初のメニューに戻ります
では、マックを再起動しましょう
d: Reboot the computer

BSD/Mac68k Booterを立ち上げます
Options > Booting...

「Kernel Location: 」を「BSD device:」に変更します
インストール時のパーティションマップを思い出してください
「Partition:」に「/dev/wd0a」を指定します

ss11.jpg

OKボタンで閉じてオプション設定を保存
File > Save Options

それではインストールしたNetBSDを起動してみましょう!
Options > Boot Now

無事に起動しましたか?
お疲れさまでした

シャットダウンはrootでログインして下記のコマンドを実行です
#halt -p now

(2007/7/5)


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