韓国の朴槿恵(パククネ)大統領が民間人に機密文書を渡した問題などをめぐり、検察当局は29日、大統領府を家宅捜索した。29日は各地で朴氏の辞任を求める集会が開かれており、国民の反発も高まっている。朴氏は就任以来、最大の危機を迎えている。
朴氏は25日、長年支援してもらっていた民間人のチェ・スンシル氏に機密文書を渡し、アドバイスを受けていたことを認め、謝罪した。
大統領府の文書流出は法律で禁じられているが、大統領は憲法の規定で在職中、刑事訴追を受けない。検察当局は29日、文書流出に関わったとされる側近秘書官らの大統領府内の事務室を捜索。秘書官らが流出にどう関わったかなどについて調べる。
また、検察当局は、チェ氏がスポーツや文化に関する二つの財団の資金を流用するなど私物化したとされる疑惑も捜査している。29日は財団の資金を集めるために経済界に圧力をかけたと取りざたされている別の秘書官らの事務室も捜索した。(ソウル=東岡徹)
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朝日新聞国際報道部