指揮官の到着に合わせるように雨が止み、高知に光が差した。六甲おろしが響く宿舎のロビーで花束を受け取り、鍛える秋を見据えた。超変革の2年目も若虎をイジメ抜く。金本監督が高山、北條、中谷を極限まで追い込む方針をコーチ陣に伝えていたことが明らかになった。
29日からの秋季キャンプを前に、金本監督はまず朝一番からウエートトレーニングを導入することを明かした。
「フレッシュな状態でね。練習後は疲れてヘロヘロになっている。この時期だから。体が元気なときにね。元気な方が負荷をかけやすい」
昨年より45分開始時間を早めて午前9時15分から練習開始。球界では異例の朝ウエートを導入する。17人の野手は全体練習が始まる前にウエートトレ、早出特打、ランニングの3班に分かれて、ローテーションでこなす。その中で高山、北條、中谷が特別強化選手に指名された。
チーム関係者は「3人は、ほぼ毎日、早出のメニューでウエートトレをさせる方針です。金本監督からも『体を変えさせてほしい』と指示を受けています。技術力をアップさせることも大事だが、この世界は体が資本。野球パワーをつけないと一流にはなれない」と若虎3人衆の鉄人化計画の存在を明らかにした。