高知空港に到着した阪神・高山=高知空港(撮影・山田喜貴)【拡大】
旅立つ侍に「待った」をかける。磨き上げる刀で、高山が藤浪に斬りかかる。気持ちよく投げさせ、送り出すつもりはない。真っ向から挑み、ルーキーイヤーの戦いを締めくくるつもりだ。
「この1年間、後ろで守っていたので不思議な感じがします。対戦するかは分からないですけど、いい結果で終われるようにしたい」
長い鍛錬の秋に向け、サッパリと散髪。スーツもビシッと着こなして、飛行機へと乗り込んだ。侍ジャパンの強化試合(11月10、11日がメキシコ戦、12、13日がオランダ戦、すべて東京D)に虎から一人挑む藤浪は、安芸で実戦登板を経て代表に合流する予定。当然、打席に立つのは若虎だ。高山にも最高の腕試し相手になる。
球団新人記録となる136安打をマークしたが、さらなる進化へ手探りで進んできた10月だった。金本監督とともに左翼方向への打撃改善に取り組むのと並行し「振る力」も求めて通常より100グラム重い、990グラムのバットも導入した。現在地を知るためにも、結果を手にし、確信を持って2年目へ進みたい。