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トップ > シゴタノ! > 集中力を無理やりひねり出す必要はない





大橋悦夫『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』という本で「まさにそうだ!」と大いに共感したくだりがありました。

それは以下です。

集中力は、好きだからこそ自然に出てくるもので、好きでもないものに対して無理やり絞り出すものではないのです。だから、「集中力がほしい」と思って本書を手にした方は、本書のノウハウを使って無理に集中力をひねり出す前に、根本的なその問いに向き合ってほしいのです。

日頃から何となく感じていたモヤモヤが晴れました。

好きな仕事をしていれば、おのずと没頭できる、というわけです。

でも、即座に次のような疑問あるいは反論が浮かぶでしょう。

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私は「好きな仕事」ができていないんですけど…

suffering-w250「そりゃ、好きな仕事ができているあなたはそうでしょうけど…」

という反論です。

そもそも「私が好きな仕事って何だろう?」という哲学的な問いに煩悶してしまいそうです。

「好きな仕事」をするには?

この問いについても、本書は答えてくれています。

本書には、著者の中島聡さんが、いかにして「好きな仕事」にアプローチし、そしてそこに到達してきたのかが克明に記されているのです。

言うまでもなく、中島さんと同じやり方をまるまるコピーすればいいというわけではありません。置かれている環境も状況も異なるからです。ただ、その考え方はぜひともコピーしていきたいものです。

その根幹を成す、印象的なフレーズが以下。

崖を飛び降りながら飛行機を組み立てていく。

つまり、知識を得てから実践に踏み出すのではなく、実践しながら知識を得ていく、というわけです。

この“飛び降りていく”過程で、自分の中に埋もれている「好き」が耕されるのでしょう。

たとえその時にはピンと来ていなかったとしても、目の前にある仕事に真摯に向き合うこと。そのための具体的な方法も紹介されています。

「今ある製品・サービス・考え方に、何か使い勝手の悪い部分、気に食わない部分はないか?」「やりたいことがあるのに、今はまだその願望を満たしてくれる製品やサービスがないな……」という視点で常に世の中を眺め続けることが重要であり、それを習慣化することこそが難しいのです。

ただし習慣化する方法はあります。世の中で疑問に思ったこと、引っ掛かりのあったことに気を配り、即座にメモに残していくことを続ければいいだけです。

実はこのアプローチには普遍性があります。

というのは、たまたま同じタイミングで読み進めている『私の行き方』(生き方ではなく)という本にもまったく同じ考え方が語られているからです。

僕が三井銀行を辞めて箕面有馬電気鉄道を始めた頃は決して今日を予想していたわけじゃない。ただ会社を良くするにはどうしたら良いか、沿線を開発するにはどうすれば良いかという事にベストを尽くして計画を立て実行してきた。

そこで電鉄の経営を良くするための努力から温泉が生まれ、住宅経営が生まれ、宝塚少女歌劇が出来、阪急デパートができあがった。

すなわち僕の事業というものはその時々の現状にベストを尽くす結果生まれたものである。

著者は、阪急・東宝グループ創業者、宝塚歌劇の創始者である小林一三氏。

差し挟まれる事例はさすがに時代を感じさせますが、そのメッセージは現代にも通じます。

例えば、

いかにすれば早く仕事が得られるか、その勤務ぶりは、いかにすれば重役のお見出しに預かるか、そういうような出世の近道ばかり研究する風潮は、青年をして自分の持って生まれてきた天分を、失わしめる弊害を生ぜしめるようになってきている。

と嘆いています。

「人には各々その人のみの持つ、ある天分があるものである」ということで、これを発掘し、発揮させることこそが本筋。この天分が発掘・発揮できれば、おのずと集中力もついてくる、というわけです。

» なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である[Kindle版]


» なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である


» 私の行き方[Kindle版]


» 私の行き方 阪急電鉄、宝塚歌劇を創った男 (PHP文庫)


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11月05日(土) ベストな一日を作るための記録の取り方・活かし方

タスクカフェ
『なぜ、仕事が予定どおりに終わらないのか?』(佐々木正悟・著)の内容をベースに、タスクシュート時間術、すなわち仕事を予定どおりに終わらせるための時間管理の考え方とツールを駆使した具体的な方法をお伝えします。

今回のテーマは、

-ベストな一日を作るための記録の取り方・活かし方

です。

タスクシュート時間術の根幹は、ログ(記録)とレビュー(ふり返り)です。
ログを残すことで、その後のレビューを通して未来の自分に役立てることができます。

では、どんなログをどれぐらいの詳しさで残せばいいのか?
レビューを行うときは何に気をつければいいのか。

時間は限られていますので、すべてを詳細にログに残すことはできません。
レビューにおいても、ログを隅々まで読み返していては時間がいくらあっても足りません。

未来の自分に役立てるためのレビューの方法をご紹介したうえで、そのようなレビューを行うためのログの取り方を解説します。

「記録がどうしても続かない・途切れてしまう」「残した記録をどのように活かせばいいのか分からない」といったお悩みをお持ちの方はぜひご参加ください。

好評いただいている個別相談の時間もご用意していますので、知識としては理解できているとは思うものの、なかなか実践に結びつけられず苦戦している、という方は、ぜひこの機会にブースターとしてご活用ください。


本日時点で、残り3席ですので、ご検討中の方はお早めに。

» 仕事を予定どおりに終わらせたい人のための「タスクカフェ」@渋谷

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