蹴球探訪
奇跡の初優勝見えた レスター・岡崎が激白「試合後はいつも悔しい」(4月27日)
【プロ野球】栗山監督の自宅を訪問 本紙女性記者1231キロを行く2016年10月28日 紙面から
試合前、日本ハム・栗山英樹監督のご自宅に行ってみました。 といっても、招かれたわけでも、忍び込んだわけでもありません。札幌ドームから車で約40分、公共交通機関なら、札幌からバスで1時間15分くらいの栗山町にある「栗の樹ファーム」で、誰でもお邪魔することができる場所です。 映画「フィールド・オブ・ドリームス」に感銘を受けて、私財を投じて野球場を造り、札幌で試合がある時はそのグラウンド脇のログハウスに住んで、そこから札幌ドームに通っている−。監督就任1年目でリーグ優勝した2012年、そんなおとぎ話のようなエピソードが各紙に載っていて、どんな場所なんだろう? 今はどうなの? と気になっていました。 そこはまさに、野球小僧の夢が詰まった宝箱でした。少年野球用の小ぶりなグラウンドは、内外野とも美しい総天然芝。年1回、栗山監督の名を冠した少年野球大会が行われ、近所の野球チームが使っていない時は、訪れる客がキャッチボールをすることもできます。 脇に建つ2棟のログハウスのうち手前は、野球博物館として無料開放されています。居間のカベを埋め尽くすのは、国内外の名選手のユニホーム。別の部屋では、日本ハム・大谷、中田ら現役選手だけではなく、松井秀喜やイチローら名選手のバットを手に取ることができます。選手フィギュアやサインボール、野球盤、球団マスコット人形などなど、野球に関するありとあらゆるグッズ数千点が、ところ狭しと並んでいました。野球ファンなら必見です。 奥のログハウスができてからは、そちらが居住空間(非公開)になってますが、それまではこの展示品に囲まれ、2階で寝起きしていたそうです。この日本シリーズ中も、毎日この「自宅」に帰り、この日もここから出勤してました。 町に出ると、町民からの愛を感じました。「誰がサインや写真を求めても、ちっとも嫌がらずにしてくれる」「ジャージーに長靴でその辺を歩いてても不思議に感じない」。試合がある日は、カツ丼やトンカツ定食など「カツ」を食べる人が激増するという食堂も。栗山天満宮の神輿(みこし)会や青年会議所が中心になって「栗山会」を結成。この日本シリーズの札幌ドーム初戦だった25日も、約50人で出陣式を行って送り出したそうです。もともとは「栗山」という名前つながりで観光大使を引き受けた東京出身のシティーボーイが、すっかり北海道ののどかな町の一員になっていました。 監督の座右の銘は「夢は正夢」。劇的な3連勝で王手。栗山町で体現した夢とは別に、4年前に逃した夢を追って、きょう広島へ−。今度こそ日本一の夢をかなえることができるでしょうか。 <竹村和佳子(たけむら・わかこ)> 名古屋市生まれ。年齢は女優の吉田羊と同じく非公表。立大では野球部のマネジャーを務めた。中日新聞社に入社後は中日スポーツ、東京中日スポーツでラグビー、ゴルフ、アマチュア野球などを取材。現在はヤクルト担当。 PR情報
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