英GDP 堅調な成長もEU離脱で先行きに不透明感

英GDP 堅調な成長もEU離脱で先行きに不透明感
EU=ヨーロッパ連合からの離脱決定の影響が初めて反映されたイギリスのことし7月から9月までのGDP=国内総生産の伸び率は、前の3か月と比べて実質で0.5%のプラスと、堅調な成長を維持しましたが、難航が予想されるEUとの離脱交渉を控え、イギリス経済の先行きには、不透明感が強まっています。
イギリスの統計局の発表によりますと、ことし7月から9月までのGDPの伸び率の速報値は、物価の変動を除いた実質で、前の3か月と比べて0.5%のプラスとなりました。

内訳を見ますと、企業の生産が0.4%のマイナスとなった一方で、サービス関連が0.8%のプラスとなり、成長をけん引しました、

イギリスでは、ことし6月にEUからの離脱が決まり、経済への打撃が懸念されていましたが、離脱決定の影響が初めて反映された今回のGDPでは、堅調な成長を維持した形となりました。ただ、EUからの離脱交渉を巡り、イギリス政府が単一市場へのアクセスより移民の流入の制限を優先させるのではないかという見方から、イギリスの通貨ポンドが大きく下落しているほか、企業の間で設備投資を控えるなどの動きも出ています。

イギリスのメイ首相は、来年3月末までに離脱交渉を始める考えを示していて、難航が予想される交渉を控え、イギリス経済の先行きには、不透明感が強まっています。