「老化抑制」期待される物質、マウスで効果確認
老化抑制効果の確認を目指して国内で臨床研究が始まっている物質をマウスに投与すると、エネルギー代謝や筋肉、目などの機能が改善したと、今井眞一郎・米ワシントン大教授(老化学)の研究チームが27日付の米科学誌セル・メタボリズムに発表した。
この物質はニコチンアミド・モノヌクレオチド(NMN)。体内に元々存在する物質だが、高齢になると減少する。研究チームは生後5か月(人間の年齢で20歳代)~17か月(同60歳代)のマウスに1年間、NMNを毎日投与した。その結果、通常のマウスに比べ、年を取っても脂肪を燃やしてエネルギーを得ており、筋肉が若い状態に保たれていた。涙の量や骨密度、免疫細胞の数も増加した。目立った副作用はなかった。
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2016年10月28日 08時56分
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