インドネシア国営建設ウィジャヤ・カルヤ(WIKA)は、首都ジャカルタとバンドンを結ぶ高速鉄道の建設工事がまだ開始できないと明らかにした。高速鉄道事業を手掛けるインドネシア中国高速鉄道社(KCIC)が、資金の借り入れ先である中国開発銀行から資金を得ていないためだという。21日付コンタンが伝えた。
WIKAのアントニウス・スティーブ取締役(財務担当)によると、中国開発銀行の民間投資に対して同国当局からの融資承認に時間がかかっており、認可待ちの状態にある。「認可が下り次第、中国開発銀行とKCICが融資契約を結び、そののちにWIKAが契約を結んで建設工事に入る」と説明。1~2カ月以内には融資契約が実現できると見込んでいる。
KCICは中国開発銀行から約55億米ドル(約5,710億円)借り入れて事業資金を賄う計画。WIKAは高速鉄道の建設工事で16兆7,000億ルピア(約1,335億円)の契約を受注する。
WIKAの受注残高は、9月末時点で23兆4,000億ルピアで、通年目標の44%となる。今年は高速鉄道のほか、首都ジャカルタの軽量軌道交通(LRT)工事も追加受注すると見込んでいる。同社は、既に北部クラパガディン~東部ラワマングンのベルドローム(自転車競技場)前までの第1期工事区間(約5.8キロメートル)とクラパガディンのLRT発着所の整備・工事事業をLRT建設事業主であるジャカルタ特別州営ジャカルタ・プロパティンド(ジャクプロ)から受注している。
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