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【ソウルから 倭人の眼】
「サムスン転べば国がヤバい」サムスン信奉の韓国の自信が崩れ始めた 欠陥スマホが映し出す「韓国社会」特集(上)
「相変わらずだなあ」とか「やはり韓国製品か」といった20年以上前に日常的に感じたことがある思いだ。
韓国国民がこれほどまでに衝撃を受けるサムスンの不始末。逆に言えば、それほどサムスンの存在は韓国では大きい。
卑近な例を挙げよう。韓国人と話をしていて、本人がサムスンの社員でもないのに、家族や親戚(しんせき)にサムスンに勤めている者がいると、自慢めいた話をよく聞かされる。また、メディアは「世界の一流企業」やら「世界的」などと、うるさいほどにサムスンを“素晴らしく”表現する。それほど、聞いている方が逆に赤面するほどに、韓国人はサムスンを誇る。
職場の近所に数カ月前まで「サムスン・マート」という看板を掲げたよろず屋があった。「サムスン不動産」というのも見たことがある。もちろん、いずれも財閥のサムスンとは全く関係がない。
日本でたとえば仮に、「トヨタ・スーパーマーケット」「三菱青果店」「住友文房具店」「リクルート鮮魚店」といった看板を出した店が現れたらどうだろう。笑ってしまいそうな話だが、それが韓国の現実なのだ。店の名に拝借するほど、韓国ではサムスンという名前がカッコイイよく、聞こえがいいらしい。