【コラム】「韓国が崩壊する理由、中国に行けば分かる」

韓国が今抱えている問題は何ですか。若者の失業、非正規職問題、社会の二極化、少子化、私教育(塾や家庭教師など)、といった問題ですよね。これらはそれぞれ、独立した別個の問題だと思いますか? 違います。根幹は一緒なのです。「成長のはしご」が崩れてしまったからなのです。自力で成功できるシステムが崩壊してしまったわけです。どの問題も、「成長のはしごの崩壊」から派生した副産物にすぎないのです。ですから、根幹部分、すなわち成長のはしごさえ復元すれば、全ての問題が一度に解決します。

 考えてみてください。起業して富豪になれる「はしご」ができたら、どうなるでしょうか。まず若者の失業問題はなくなります。大企業に就職するために死にもの狂いで頑張る必要がなくなるのです。そうすれば私教育に高いお金を払う必要もなくなり、子どもを生むなと言っても自然に生むようになります。二極化は解消され、全ての問題が連鎖的に解決していきます。

 現在の韓国政府の政策は、本質を見ることができていません。失業問題は雇用労働部(省に相当、以下同じ)、少子化問題は保健福祉部、私教育問題は教育部が管轄し、それぞれが独自に動いています。根幹には手を付けず、枝葉の部分ばかり熱心にいじっているわけです。それで何か解決するでしょうか。

 「成長のはしご」の復元は口で言うほど簡単か、ということですが、発想を転換すればよいのです。投資の生態系を作ってやるのです。起業する際に最も困難なのは資金集めです。事業の初期には多方面でお金が掛かりますが、調達するところがありません。銀行は先に担保を要求し、それがなければ口もきいてもらえません。

 シリコンバレーが成功した秘訣(ひけつ)は何だったでしょうか。アイデアさえ良ければ出資してくれる投資家がいるからです。韓国は投資の不毛地帯です。ほとんどのベンチャー企業が資金不足にあえぎ、事業を諦めてしまいます。出資さえしてもらえれば優秀なベンチャー企業はいくらでも生まれます。起業の活性化は結局、金融の問題なのです。

朴正薫(パク・チョンフン)論説委員
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