民進党は26日、蓮舫代表になって初めてのエネルギー環境調査会総会を国会内で開き、役員構成などを確認した。党が掲げる「2030年代原発ゼロ」に向けた具体的な工程表の策定を目指す。年明けとの観測もある次期衆院選をにらみ、年内に一定の結論を出すことを目指す。
会長に就いた玄葉光一郎前外相はあいさつで「『原発に依存しない社会』の一刻も早い実現に向け、現実的なプロセスを作りたい」と述べた。また、記者団には「30年代原発ゼロ」について、「深掘りしてどう数字を動かせるか考えたい」と述べ、さらに踏み込むことも検討する考えを示した。
党内には、新潟県知事選での原発再稼働慎重派の勝利を受け、原発政策を安倍政権との対立軸としたい思惑がある。江田憲司代表代行は26日の記者会見で「安倍政権は口先では『脱原発依存』と言いながら実際には原発推進だ。はっきりした対立軸になり得る」と語った。ただ、傘下に再稼働推進の労組を抱える連合との関係もあり、工程表作りの調整は難航しそうだ。【朝日弘行】