50代のAさんは2007年、ある損害保険に加入した。この保険には、ゴルフでホールインワンを達成すれば500万ウォン(約46万円)の祝い金を支給するという「ホールインワン特約」が付いていた。
Aさんは今年3月「京畿道のSゴルフ場で2月28日にプレーし、4番、8番ホールでホールインワンを達成した」と申告し、保険会社に1000万ウォン(約92万円)の支払いを求めた。
だが保険会社は、「正規のゴルフ場」でホールインワンを達成した場合に祝い金を支給すると約款で定めていることを理由に、支払いを拒んだ。約款には、9ホールの打数がパー35以上のゴルフ場との規定がある。Aさんがホールインワンをしたゴルフ場は全てのホールがパー3のショートホールのため、9ホールでパー27にしかならないというのが会社側の説明だった。
するとAさんは「昨年にもSゴルフ場で2回ホールインワンをして1000万ウォンを受け取っている」と抗議し、支払いを求め保険会社を提訴した。会社側は、プロゴルファーでも難しいホールインワンをAさんが短期間に何度も出したことも疑わしく、実際に出したとしても祝い金の支払い要件を満たさないと反論した。また、すでに支払った1000万ウォンもミスによるものだったとして返金を求めた。
裁判を担当したソウル中央地裁のウ・グァンテク裁判官は、Aさんにも、支払い済みの祝い金の返還を求める保険会社にも、共に問題があると指摘。その上で、双方が少しずつ譲歩し、和解するよう促した。
ウ裁判官は先ごろ、双方が訴訟を放棄すること、Aさんはこの先、正規のゴルフ場でホールインワンを達成した場合に限り祝い金を請求することなどを盛り込んだ和解文を作成した。双方ともこれを受け入れたため、今月15日にこの和解文は確定した。