僕自身が非正規雇用の底辺工場派遣労働者だからなのか、YouTubeなどを観ていてもしばしば「ネットカフェ難民」や「ワーキングプア」や「日雇い派遣」や「派遣切り」などで検索をかけ、視聴している。観ていて思うのが、そういう動画に出てくる人が揃って口にするのは「正社員になりたい」という言葉。
もちろん、悪いことではない。アルバイトや派遣社員などの非正規雇用と比べれば簡単に首はきれないし、昇給やボーナスがあるところ「も」ある。非正規雇用では昇給は本当に少し（時給＋10円ぐらいは）あるかもしれないけど、ボーナスはまず貰えない。こういった「待遇格差」を見て正社員を目指す人も多いのではないか。
しかし、正社員には非正規雇用の人々にはない「責任」が発生することがほとんどである。業績に対する責任、金銭に対する責任、会社に関わる人に対する責任。それらの重みは、非正規とは当然違う。僕も正社員経験が6年ほどあったが、やはりアルバイトと同じようには扱われない。仕事に対するプレッシャーも違っていた。
前述した貧困系の動画に出てくる人々が仮に正社員になったとして、果たしてこの責任に耐えられることはできるのか？疑問に思う。心身ともに健康で、向上心もあり、ストレス耐性も申し分ない人なら正社員でもバリバリ働けると思うが、派遣社員として働いている人の中には心の病を患ってやむを得ず派遣社員をしているという人も大勢いる。ちなみに僕もそういう理由で正社員から派遣社員へジョブチェンジをした人間だ。
何よりも今の時代、非正規雇用が労働者の4割に達するといわれている。企業はかつて正社員として雇用していたポストを、どんどん派遣社員などに置き換えている。僕が高校生の時にはまずなかった話だが、今は学校に来る求人にも普通に「派遣社員として募集」する案件があるという。「新卒で派遣社員」が当たり前になりつつある。尚更これからは、正社員として就職するのは難しくなっていくのではないか。
世の中には「経験、職歴、年齢不問で正社員募集！！」という求人があるが、こういうものの大抵は大量離職が前提の大量採用。そして軍隊まがいの営業。よっぽどメンタルが強い人でないと務まらない。非正規でずっとやってきた人に、正社員だからといってこういう仕事が務まるだろうか。すぐに辞めてしまって、また非正規雇用に戻ってしまうのではないか。そうなると、職歴としてはマイナスになってしまうのではないか。
こういった状況をかんがみて、僕は正社員を目指すよりも「非正規雇用＋副業」をして生計を立てていくことをオススメしたい。現在まさに正社員としてバリバリ働いている。そういう人には、ぜひ今後ともバリバリとやっていただきたい。正社員に挫折した僕からすれば、羨ましい限りだ。
ただし前述したように、そういう働き方はどんどん難しくなっている。この記事は、そういう働き方に挫折あるいは就職氷河期などが原因でできなかった人にこそ読んでほしい。正社員が全てではないという事を知ってほしい。
今はインターネットを使ってお金を稼ぐことが容易になっている世の中である。「インターネットでお金を稼ぐ」ためのやり方を少し例に出してみると、
・ブログにアドセンス広告を貼る
・ウェブサイトを作ってアフィリエイトをする
・クラウドソーシングでライターをする
・Amazonやヤフオクを使って転売をする
・「BASE」を使って物販をする
・「ココナラ」を使って自分の得意なことを売る
などなど、少し考えただけでもこれだけのお金を稼ぐ手段が見つかる。これからは正社員を目指して面接をいくつもこなしたりするよりも、インターネットを使った稼ぎ方を考える方がスタンダードになっていくのは間違いない。
冒頭に書いた動画の話に戻るが、とあるトラブルがきっかけで正社員の地位を失い、日雇い派遣で生計を立てている男性の話がYouTubeにあった。彼は生きていくために昼は家電量販店でアルバイトをし、夜は肉体労働をしていた。ゆくゆくは昼の家電量販店の社員になることを目指していた。
しかし、そんな働きっぱなしの生活は長く続かない。結局、昼の仕事は「元気がないから売り場に立たせられない」とクビになり、夜の仕事は「動きが遅い、やる気がない」とクビになってしまった。二兎を追うものは……というやつである。
例えばこれも、片方をネットビジネスにすることによって上手くいく可能性はあるのではないか。インターネットというのは24時間365日稼動しているものだ。ブログに貼った広告が、特定の時間はクリックされても無報酬ということはない。自分が寝ている間も報酬を得ることが可能。僕はこのアドセンス広告と工場での仕事を組み合わせて、兼業ブロガーとしてより多くの収入を得ようとしている。
現在非正規雇用で働いている人には、ぜひこういうお金の稼ぎ方もあるということを知ってほしい。そう思って記事を書いた。僕もこのやり方を知らなかったら、きっと永遠に年収200万円程度で生きていくことになっていただろう。色々言われるかもしれないが、別に悪どい手でもなんでもない。むしろ、このやり方がこれからのスタンダードになっていく。それは間違いないと思っている。