マイクロソフトが、Windows 10スペシャルイベントにて、新型のSurface Bookを発表しました。名称は『new Surface Book i7』です。ディスプレイ(というより本体)の脱着機構や独特の構造を持ったヒンジをはじめとする初代機の特徴はそのままに、GPU性能やバッテリー駆動時間といった「ユーザーから多くの希望が寄せられた」点を強化したのが特徴。
具体的には、GPU性能は初代比で2倍に、バッテリー駆動時間は公称16時間(合体時)にまでに延長しています。米国価格は2399ドルから。本日より予約を開始し、出荷予定は11月です。
GPUはNVIDIAの『GeForce GTX 965M』を搭載。おおよそヘビーな3Dゲームでも画質設定を軽くすればプレイが可能な、いわゆる「60番台」のモデル。初代機は「せっかくの独立GPUを搭載していながらゲーム向けにはイマイチ」的な性能だった点もあり、ここを改良点として大きくアピールしています。
また、イベントの主役である次期Windows 10アップデート『Creators Update』も、付属アプリ『Paint 3D』など各所で3Dグラフィックスを手軽に使える点を特徴としています(下記記事を参照ください)。この点でもGPU(≒3Dグラフィックス)性能の強化は役に立ちます。
マイクロソフト、異次元レベルの機能強化「Paint 3D」発表。スマホで現物を3Dスキャン、簡単に加工
なお、初代機登場の際にも比較対象となったMacBook Proとでは、公称で「3倍のグラフィックス性能」と謳います。
▲公式プロモ動画より。手前が新型、奥側が現行モデルです。外観はほぼ変わりません
With the new Surface Book i7, there's no limit to what your laptop can do. #MicrosoftEvent pic.twitter.com/FhkCPkiDym
— Surface (@surface) 2016年10月26日
▲公式プロモ動画より。内部構造解説では、冷却ファンが2基に増加したことが見て取れます(現行モデルでは1基のみ)
基本仕様のうち、ディスプレイの解像度(3000×2000)や本体サイズ (312.3×232.1×22.8mm)といったところは変わりありません。ただし重量は合体時で1.647kgからと、若干ですが増加しています。またCPUは意外にも思えますが、現行モデルと同じ第6世代(Skylake)版のCore i7に留まっています。
こうした点やぱっと見の外観は初代Surface Bookと変わりありませんが、内部は大きく改良が進んでいます。とくにキーボード(GPU基板)側の冷却システムは冷却ファンが2基に増加するなど大幅に強化。当然ながら内部構造も大きく変化したことを予想させます。
バッテリー駆動時間は、上述したように公称で最大16時間へと強化。現行モデルが(動画再生で)最大約12時間だったため、約33%(公称では30%)の改善となっています。
なお合わせて、米国のマイクロソフトは、現行モデルSurface Book、およびSurface Pro 4の値下げと併売も発表しました。Surface Bookは1499ドルから、Surface Pro 4は899ドルからとなります。
また同イベントでは、クリエイター向けに強烈な仕様を備える液晶一体型デスクトップ『Surface Studio』や、手頃な価格のVRヘッドセットのプレビューなど、他にも注目の発表が実施されました。これらに関しては下記記事を参照ください。
速報:新型Surfaceは「Surface Studio」、タッチ&ペン対応28型オールインワン。新入力デバイスSurfaceダイヤル付属
速報:299ドルからの単体VRヘッドセット、PC各社が来年発売。Windows 10のVR規格に対応