ちなみに僕はとある団体の会長を務めています。
そんな僕が先週参加した学生団体の大会で部門準グランプリを獲得しました。
全国から400チームもエントリーしている中で受賞しました。
学生団体と聞けば「意識高い(笑)」と嘲笑する人がいますが、そういうのはやめた方が良い。
少なくとも僕が大会で見たファイナリストたちは本気で様々な社会問題に立ち向かい、行動を起こしているんです。
そして、僕もそのファイナリストの一人です。
僕が会長を務める団体....それは
『顔ハメパネル製作者の意図を無視する協会』です。
他の学生団体さん本当に本当にすみませんでした!!!!!!!
まさかネタでつくった団体をネタで応募して、「受賞したら最高のネタになるなー」と思って本気でプレゼンして本当に受賞するとは思ってもいませんでした!!
「ペットの殺処分を無くしたい」とか「海外の子供たちに笑顔を届けたい」とか
理想だけじゃなくて本当にそれをやってのけるめちゃくちゃアツイ学生団体ばかりだったのにこんなふざけた団体が受賞して賞金までいただいてしまいマジですみませんでした!!!
数千人規模でやってる団体もありました。それだけ多くの人たちを巻き込むのって本当にすごいんです。
でも僕の「顔ハメパネル製作者の意図を無視する協会」の規模はたった2人。協会のフェイスブックページに「いいね!」した人を勝手に会員ということにしているのにその会員も50人しかいないという超弱小団体。
それが準グランプリを獲ってしまったんです。
なぜ出場したのか
こういう大会があるなんてそもそも知りませんでした。
でも数少ない会員の一人がこの大会の運営側の人だったんです。
で、その人がこの大会を紹介してくれたんです。
今になって思えば「発信する」ってマジで大事なことだなーと思います。
誰が見てくれてるか分からない。
でも最初は断りました。
「場違いだ」と。
学生団体のような社会的な意義のある活動は何一つとしてしていないと話しました。
それでも、面白いから絶対エントリーした方がいい!とグイグイと推されまくったのでエントリーすることになりました。
というか「顔ハメパネル製作者の意図を無視する協会」って何なの?
顔ハメパネルの製作者の意図を無視する協会です。
例えばこれは『離れて写る』です。
これは『綺麗な円を描く』
これは『欠席する』です。
このような活動をしている団体です。
もちろん一次選考で落ちた
うん、落ちるよね。
一次選考は書類審査で、登録ファームに文字で活動内容とか目的とかフェイスブックページのURLとか書いて、それを見て選ばれるんだけど落ちました。
で、400団体エントリーしてるから、落ちると思ってたし、通過しようとも思ってなかったのでネタになったなくらいの気持ちで特に気にしてなかったんですけど、
大会2日前の夜に電話で「欠員が出たから敗者復活選考して顔ハメさんが選ばれたので明後日京都から東京に来てくれないですか?」と言われました。
面白そうだったので二つ返事で承諾しました。
大会までにやったこと
日曜日に東京でその大会があって、僕は前日の土曜日の朝に
これやってました。
で、午後から夜中までかけて急いで6分間のプレゼンテーションつくって、ギリギリで夜行バスに飛び乗りました。
忙しすぎて死ぬかと思った。
会場の雰囲気
ロビー的なところの写真です。
発表会場は、撮れる雰囲気じゃ無かった。
みんな真剣に発表して、真剣に聞いてる中でiPhoneのカメラパシャパシャできませんでした。
会場の雰囲気はそれで察してください。
いざ登壇
自分より前に発表していった団体はすごく真剣に審査員や聴衆に想いをぶつけていたんですよね…。
雰囲気としてはものすごくやりづらかったです。
でもいよいよ自分たちの団体の名前が呼ばれて登壇しました。
この格好で。
何ならそれまでのプレゼンもこのメイクで聞いていました。
その時から会場がざわついていました。
おそらく、プレートを首から下げていなければ不審者扱いされてつまみ出されていたでしょう。
でもこの顔でめちゃくちゃ真剣に他の学生団体のプレゼンを聞いていました。
なぜかは分かりませんが、前で発表しているプレゼンターと目が合う確率がとても高かったです。
ちなみにこの格好は
『顔ハメより目立ったメイクをする』
という製作者の意図の無視の仕方です。
僕のプレゼンスキル
実は僕はプレゼンがめちゃくちゃ得意です。
僕は建築学生なので
パワーポイントやプレゼンシートなどを使って作品をプレゼンする事が多くあるんですが、
完成させた作品をプレゼンして負けた事がここ5年間一度もありません。
もちろん、全国大会に勝ち進んだりしたら負けてますが、どこかのタイミングで1位や何かしらの賞などを必ず獲得しています。
今回もプレゼンで乗り切りました。
このあたりのエピソードやテクニックは改めて
『大したことのない内容でも勝てるブラックプレゼン術』という記事にしたいと思います。
プレゼンの内容
発表の内容を説明するのがめんどくさいんで実際に使ったスライドをかいつまんで載せておきます。
サブタイトルで挑発しています
顔ハメパネルの英語が分からなかったのでローマ字で書きました。
活動目的をはっきりと聴衆に伝えます。
とても分かりやすいですね。
いきなりミステリーが始まったりします。
周囲からの団体の評価についてもきちんと書いておきました。
これが評価です。
このように円グラフなどを使って数字で示すというのが大事ですね。
また、ネガティブな評価も包み隠さずオープンにしましょう。
とても良い言葉が集まってよかったです。
区切りのいいところでそこまでのまとめを示すのも大事です。
全員を敵に回すつもりで言い切るのがコツです。
いきなりプレゼントコーナーも開始しました。聴衆はどんどん混乱の渦に巻き込まれていきます。
そしてそこから顔ハメパネル製作者の意図を無視する恋愛ドラマについての話に発展します。
それで終わりかと思いきや
音楽がならせるようになっています。
音楽はこちらの音楽
そう、僕は梅宮辰夫の身体ものまねをやったのです。
ミュージックスタート!と言って
こうして…
こうです。
これで部門準グランプリをとりました。
『賞状をハメる』という作品ができてよかったです。
これを顔にハメて賞状を受け取っているときは「オールジャンルすぎる」というツッコミも会場から聞こえてきました。
補足
ちなみに先ほどの写真で隣に写ってるのは副会長です。
その副会長が持っているのがこれですね。
なんか顔ハメ作って持ってきてと頼んだらこれを持ってきてくれました。
世界観がすごいです。
彼女には僕がプレゼンしている間、
これを持って、隣で終始、無言・真顔で立ち尽くす
ホラー要員になってもらいました。
ちなみに副会長とはこの日がほぼ初対面です。
サブ企画として ロゴコンテストもありました
そもそもロゴでも何でもないのになぜか高評価です。
あとは、待ち時間に会場になっていた東大でこんなことをやってました。
東大生の品格に傷をつけることに成功しました。
懇談会
授賞式のあとは懇談会でした。他の学生団体の人たちから「あんな団体が賞を取るなんて....最悪だな」みたいな感じで見られるんだろうなーと思っていたら、全然そんなことなくてむしろめちゃくちゃ話しかけてくれました。
すごくいい人たちでした。
記念撮影も何人かとしました。
左の男性はスタッフですが懇談会が始まるとズボンを脱ぎだし、ふんどし姿になりました。
彼は株式会社ふんどし部のライターさんでした。
股間に僕の顔ハメをハメようとしたときは顔面を強めに叩こうかと思いました。
お仕事の依頼待ってます
審査員を務めた協賛企業の方々とも懇談会で名刺交換させていただきました。
「弊社のパネルで製作者の意図を無視されるときはこちらまでお電話ください。お茶をお出ししたり、パネルをご案内させてください」という変なやりとりが交わされました。
もしもこの記事をご覧になった企業の方で
「わが社の顔ハメパネルも無視されたい!」と、
この活動を気に入っていただけたら、
jumpmaeda(アット)gmail.comまでご連絡ください。
全力で製作者の意図を無視させていただきます。
さいごに
10万円の使い道をよく聞かれますがまだ定まっていません。
ただ、個人的なことに使う様なつまらないことはしないのでご安心ください。
全力で団体が悪ふざけをするための資金にします。
まあ、賞金ももちろん嬉しいんですが、一番うれしかったのは「認められたこと」です。
僕はこんな企画ばかりやっている人間です。(記事は見ても見なくてもいいです。)
こんな誰にも認められないようなことばかりやっている人間にとって、
活動が公の場で正式に認められるなんて夢のようなことです。
副会長も同じような人なので、二人とも終わって数日間は嬉しすぎてふわふわしながら過ごしてました(笑)
この受賞でこれまでやってきたことは間違いじゃなかったなと思うと同時に、
ずっとこうしてバカなことをやり続けていきたいなと思いました。
きっとバカなことをやり続けていろんな人を楽しませていく、そんな未来の僕たちに企業の方は10万円を賞金として投資してくれたんだと思っています。
これを機に、例えばこんなふざけた団体が受賞してしまったように、
どんどん日本を間違った方向に進めていきたいです。
【今日の俳句】
UCCが一番おいしい