フィリピンのドゥテルテ大統領 就任後初の訪日

フィリピンのドゥテルテ大統領 就任後初の訪日
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フィリピンのドゥテルテ大統領は、25日午後5時半ごろ羽田空港に到着しました。訪日は、25日から3日間の日程で、就任後初めてです。
ドゥテルテ大統領は、日本への出発に先だって25日首都マニラで記者会見し「今回の訪問は日本との強くて戦略的なパートナーシップを決定づけるチャンスだ。日本では多くのビジネスリーダーに会いフィリピンへの投資を呼びかけたい」と述べ、日本の経済協力に期待を示しました。

大統領は、日本に到着したあと午後7時前から都内で、日本で暮らすフィリピン人たちを前に講演を行い日本との関係の重要性などを強調しました。大統領が壇上に姿を見せると、集まった1000人近い人たちは一斉にドゥテルテ大統領の名前を繰り返すなど、会場からは大きな歓声が上がっていました。
大統領は25日夜、岸田外務大臣が主催する夕食会に出席するほか、26日は安倍総理大臣と首脳会談を行う予定です。

フィリピンの国益を最優先して外交政策を進めるとして同盟国アメリカと距離を置き、中国に接近する姿勢を見せるドゥテルテ大統領が、今回の訪問を通して日本に、どのような姿勢で臨むのか注目されます。

中国 日本とフィリピン連携強化に警戒感

中国外務省の陸慷報道官は25日の記者会見で「われわれは日本とフィリピンの関係が地域の平和と安定、発展の助けとなるよう望む」と述べました。
そして先週のドゥテルテ大統領の中国訪問を踏まえ「南シナ海の情勢はすでに安定しつつあり、中国とフィリピンは全面的に関係を回復させている。すべての関係国はこうした状況を後押しするべきで、足を引っ張るようなことをしないでほしい」と述べ、南シナ海の問題をめぐって日本がフィリピンとの連携を強化することに警戒感を示しました。