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【首都スポ】

東都大学野球 日大、サヨナラで25季ぶり23度目V

2016年10月26日 紙面から

東洋大−日大 秋季リーグ優勝を果たし、マウンドに駆け寄る日大ナイン=神宮球場で(小原栄二撮影)

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◇日大4−3東洋大

 日大が今季を象徴するような終盤の強さを見せつけ、4−3の逆転サヨナラで東洋大を破り、2004年春以来25シーズンぶり23度目の優勝を決めた。長沢吉貴外野手(2年・佐野日大)が決勝打を放った。11月の明治神宮大会に24年ぶりに出場し、1971年以来となる秋の大学王者を目指す。東洋大は日大に勝ち点で並んでも勝率が届かなくなった。国学院大は4−2で亜大に先勝、3位確保に前進した。

 終盤の日大だ。完敗ムードをはね返しての逆転サヨナラ。同点に追いついた9回、なお1死二、三塁で、2番・長沢の打球が大きくはね、前進守備の二塁手がジャンプする上を越えると、全員がベンチを飛び出した。「おまえに任せたと監督に言われました。前の打席(8回)にチャンスで打てなかったので、うれしかった」。殊勲の2年生は歓喜の輪でもみくちゃにされた。

 延長戦3勝1分けが象徴するように、今季は終盤にめっぽう強かった。「今年は延長、接戦をものにしてきた。初回に先制を許したが、我慢していけば必ず勝機がくると思った。それが相手へのプレッシャーになったと思う」と仲村恒一監督(56)。その支えは徹底力。守備も攻撃も決めごとを全員で徹底する。左打者が片山翔の外への直球に苦労していたが、あえて狙い続けた。8回1死から田中達がようやくヒットして片山翔を逆に追い込み、反撃開始の2点につなげた。

 負けても2回戦で勝てばいいという考えを払拭(ふっしょく)する仲村監督の采配も光った。1点ビハインドで9回のマウンドに先発陣のエース木村光を送った。「最後まであきらめないという姿勢を示すことで、このゲームを取るんだという士気につなげたかった」。チーム勝ち頭の木村光は「2点を返したいい流れに乗ってストライク先行でリズム良くなげて攻撃につなげようと思った」と、3人で締めて9回裏の逆転を呼び込んだ。

 エース那須野巧(元横浜など)を擁した2004年春以来のリーグV。この間、2部落ちも経験したが、昨秋1部に復帰。150人弱の部員全員にチャンスを与えて、チームを底上げしたのも実った。12年ぶりの優勝会見は、大学キャンパスに移動して行い、大学を挙げて祝った。次の目標は、東洋大からも勝ち点を奪っての完全V。そして45年ぶりとなる大学日本一。小保根主将は「全員で優勝を勝ち取った。次も全員一丸で日本一になりたい」と力を込めた。 (小原栄二)

     ◇

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