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【芸能・社会】1人暮らし…自宅浴槽で発見 平幹二朗さん急死2016年10月25日 紙面から
重厚な演技と格調高いせりふ術が持ち味の俳優、平幹二朗(ひら・みきじろう)さんが東京都世田谷区の自宅の浴槽で急死しているのを23日、訪ねてきた長男で俳優の平岳大(ひら・たけひろ、42)が発見した。82歳、広島市出身。通夜は27日午後6時から、葬儀・告別式は28日午前11時から12時30分まで、いずれも東京都港区の青山葬儀所で行われる。喪主は岳大が務める。 平さんが自宅浴室の浴槽内で倒れているのを、訪れた岳大が23日午後6時半ごろ発見し119番した。警視庁北沢署員が駆け付けたが心肺停止状態だったという。平さんは1人暮らしで、22日に連絡が取れなくなっていたという。同署は事件性はないとみている。所属事務所は死因や死亡日時について、「自宅で亡くなっていたので分からない。警察からも連絡を受けていない」としている。 俳優座養成所を経て、1956年俳優座入団。「ファウスト」「三人姉妹」などの舞台で若手ホープとして注目を集めたが退団し、フリーに。68年、劇団四季で「ハムレット」を演じ、高く評価された。 テレビ、映画への出演も多く、63年スタートの「三匹の侍」(フジテレビ系)のニヒルな浪人役や、NHK大河ドラマ「樅ノ木は残った」「国盗り物語」などで国民的人気を集めた。 舞台では76年以降、演出家蜷川幸雄さんと組み、「王女メディア」「近松心中物語」などでヒットを連発。その後も「NINAGAWAマクベス」「元禄港歌」「タンゴ・冬の終わりに」「オイディプス王」「グリークス」など数多くの蜷川作品に出演した。その蜷川さんは今年5月12日、肺炎による多臓器不全のため80歳で亡くなったばかりだった。 シェークスピア作品に意欲的に取り組み、「ヴェニスの商人」「リア王」などに出演、一人芝居「親鸞」にも挑戦するなど精力的に舞台を務めた。98年紫綬褒章。2005年旭日小綬章。 フジテレビ系連続ドラマ「カインとアベル」に主人公の祖父役で出演中。舞台でも、9月から10月にかけて上演された「クレシダ」に出演したばかりだった。 ◆NHK「精霊の守り人」第2部は収録済み平さんが出演していたNHK「精霊の守り人」のパート2(来年1月放送)は今年春から夏にかけて既に撮影を終えており、予定通り放送されることになった。 NHKの木田幸紀放送総局長は24日の定例会見で「あまりに突然で、大変驚き、かつ残念な思いです。NHKの番組にもたくさん出ていただいたので、再放送など何らかの追悼を検討しています」と語った。「精霊の守り人」は3年かけて放送される大型ドラマ。来年か再来年放送のパート3は内容を変更するか、代役を立てるという。 ◆来年3月の舞台も予定平さんは来年3月に東京・Bunkamuraシアターコクーンで上演される舞台「死の舞踏」に主演する予定だった。制作するシス・カンパニーは24日、公式ホームページでお悔やみの言葉とともに「平幹二朗さんのご逝去に伴い、公演内容の変更に現在対応しております」と発表した。 ◆フジ系「カインとアベル」放送前に追悼テロップフジテレビは24日、平さんが出演していたドラマ「カインとアベル」の第2話を、追悼テロップ付きで予定通り放送した。平さんは、主演のHey!Say!JUMP山田涼介の祖父役で出演。先月29日に行われた第2話の撮影に参加した際は元気で体調が悪い様子はうかがえなかったため、突然の死に現場関係者には驚きが広がっているという。第3話はもともと出演の予定がなく第4話以降は代役を立てる方向で調整が進んでいる。 同局は24日午後、ドラマの公式サイトを通じて「キャスト・スタッフ一同、心よりご冥福をお祈りいたします。今後の対応につきましては検討の上、決まり次第ご報告させていただきます」とコメントを発表した。 <平幹二朗(ひら・みきじろう)> 1933(昭和8)年11月21日生まれ、広島市出身。180センチ。俳優座養成所五期生で、同期は藤田敏八、ジェームス三木ら。56年に団員となるや若手ホープとして注目される。63年にテレビドラマ「三匹の侍」でお茶の間でも人気となり、68年に俳優座退団を機に浅利慶太演出の「ハムレット」に出演、新境地を開く。その後は蜷川幸雄演出の「王女メディア」「近松心中物語」「NINAGAWAマクベス」などの作品に多数出演、海外でも高い評価を得た。NHK大河ドラマでは「樅の木は残った」「国盗り物語」と2度主演、映画の代表作は「他人の顔」「天城超え」など。自ら主宰する「幹の会」ではシェイクスピア全作品の上演をライフワークとして取り組んできた。70年に女優佐久間良子と結婚、84年離婚。2人の間に一男一女。長男は俳優の平岳大。ケイファクトリー所属。 PR情報
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