コカ・コーラグループとキリンホールディングス(HD)は26日、清涼飲料事業での資本業務提携についてコメントを発表した。コカ・コーラの製造販売を手掛けるコカ・コーラウエストは「検討を進めている」と表明。キリンHDも「業務提携、資本提携に関する協議を進めていることは事実」と発表した。
コカ・コーラウエストとコカ・コーライーストジャパンが2017年4月に統合して設立する新会社と、キリンHDの清涼飲料事業子会社キリンビバレッジに、それぞれのグループから出資することを検討している。米コカ・コーラの日本法人、日本コカ・コーラとキリンHDが近く正式に協議入りし、早ければ年内にも結論を出す方針だ。
両者とも具体的な提携内容や出資比率などは発表していない。小売店や自動販売機への製品の配送や、原料と資材の共同調達などを軸に連携を検討しているとみられる。
清涼飲料市場は人口減で伸び悩む中、多くのメーカーがひしめき、価格競争が激しい。両者は流通や製造部門の効率化を進めてきたが、単独ではコスト削減に限界があると判断。グループの枠組みを超えて提携することでコスト構造を見直し、収益力を高める必要があると判断した。
26日の東京株式市場では提携によるコスト削減効果への期待から3社の株価がそろって上昇した。コカ・コーライーストジャパン株は前日比で一時6%高と、年初来高値を更新。コカ・コーラウエスト株が5%高、キリンホールディングス株も2%高と買われた。