ルーブル美術館で8Kスーパーハイビジョンの試写会

ルーブル美術館で8Kスーパーハイビジョンの試写会
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パリのルーブル美術館で、NHKとルーブル美術館が共同で制作した8Kスーパーハイビジョン番組の試写会が行われ、「モナリザ」の目の表情まで映し出す超高精細映像がフランスの美術関係者に披露されました。
この番組は、NHKがルーブル美術館とともに制作した「ルーブル永遠の美」で、「ミロのビーナス」や「聖母戴冠」を始め美術館が所蔵する名画や彫刻9点が、およそ1時間にわたって8Kスーパーバイビジョンの超高精細映像で映し出されています。

撮影には、映像をより鮮明に映し出すことができるHDR=ハイダイナミックレンジの技術が使われ、画面に手を伸ばせば作品に触れることができるような立体感が再現されています。
8Kの技術は、「モナリザ」の左右の目の表情の違いのような肉眼では気付きにくい細部まで映し出すことができることから、美術研究の分野での活用も期待されています。

番組の音楽には、作曲家の千住明さんによるオリジナル楽曲が使われ、22.2チャンネルの立体音響が楽しめます。
この番組は、来月14日から8Kの試験放送を通じて、全国各地のNHKの放送局でもご覧いただけます。

美術館長「美術作品の新たな鑑賞方法になる」

ルーブル美術館のマルティネズ館長は「この新しい技術は美術作品の新たな鑑賞方法を生み出すことになるだろう。NHKとの共同制作で得られた経験と感動を皆さんと分かち合いたいと思います」と話していました。

また、番組を見た美術関係者は「作品の全体像と同時に細かい部分まで映し出されていることに感銘を受けました。美術館に来ることができない学生もこの技術によって芸術に触れることができ、フランスでも日本でもほかの国でも美術作品を紹介するすばらしい手法になると思う」と話していました。