自民党は26日午後、総裁任期について議論する「党・政治制度改革実行本部」の総会を開き、本部長の高村正彦副総裁は現行任期の「連続2期6年」を「連続3期9年」に延長する党則改正案を提示した。2018年9月に2期目の任期が切れる安倍晋三首相(党総裁)の3期目続投を可能にする。来年3月の党大会で、党則改正を最終決定する見通しだ。
総会に先立つ同本部役員会で、高村氏は任期の延長を「3期9年」とする方針を説明。前回19日に開かれた役員会で延長が決まり、延長幅については高村氏に対応が一任されていた。総会は全議員が対象。党内に反対論は広がっていない。
現在の党則は総裁任期を1期3年とし、連続3選を禁止している。任期延長は安倍首相に限った特例とせず、恒久的な制度にすることで、「ポスト安倍」をうかがう石破茂前地方創生担当相や岸田文雄外相らにも配慮する方針だ。予定通り18年9月に総裁選を実施し、安倍首相が勝利すれば任期は21年9月までとなり、憲政史上最長の長期政権が現実味を帯びる。【加藤明子】