府警はすでに、男児が不明となった当時の居住先である松原市内の民家を検証。男児に関する情報は得られなかったが、男児を養育していないのに松原市から児童手当など約３６万円を不正受給していたとして今月１８日、詐欺容疑で両容疑者を逮捕した。

　卓容疑者は「（男児と）一緒に住んでいた」と詐欺容疑を否認。長男の所在については「今は言えない」と話しているという。一方、千穂容疑者は「昨年のクリスマスの少し前、夫がどこかへ連れていったまま分からない」と説明しているという。

　両容疑者は大阪府富田林市で平成２４年４月、住民登録上は当時９歳でありながら生後間もなく所在不明となったことが発覚した男児の叔父と叔母。府警は当時、生活保護を不正受給した疑いで両容疑者を含む親族４人を逮捕。「河川敷に遺体を埋めた」との供述を得て、富田林市内の河川敷を捜索したが、遺体は見つからなかった。

　両容疑者らは死体遺棄容疑で書類送検されたが、公訴時効（３年）が成立しているとして不起訴となり、府警はこの男児の不明事件の立件を断念していた。