もらえるだけで、どれほど有難いことかなんて小学生には分かりっこないですよね。というわけで今回は僕がサンタにもらったけど「嬉しくなかった」プレゼントの思い出を語ります。
FC真田十有士
2時間は泣いてたと思います。それを見て悲しい顔をする両親を思い出しただけで今すぐ懺悔の旅に出立したい気持ちに駆られますけどね。
まぁそれでもサンタさんにもらったプレゼントというのは子供にとってはスペシャル中のスペシャルなわけですから、カートリッジを筐体に差し込んでプレイするわけですね。
しかし・・・何を言ってるか良くわからん髭のおっさんが次から次へと現れては、立ってるんだか立ってないんだかわからないフラグを立てられて即詰みの連続ですよ。
しかも敵が強い。初期の頃に出てきた伊賀や甲賀の忍者にボコスカにやられて「なんなのこれ(´・ω・`)」って狼狽した記憶が。説得してもなかなか許してくれないし、逃げるのも一苦労。
当然、クリアなどできずにお蔵入り。いかにサンタからの贈り物とはいえ、ちょっと当時の馬鹿僕には厳しかったです。ごめんねサンタ、君が悪いんじゃなくて、かつてのFCゲームの難易度がイカれてただけ。
まぁ、『たけしの挑戦状』が枕元にあるよりは運が良かったのかもしれない。それくらい無駄なポジティブシンキングで思い出を美化しておこう。嫌だよね、12/25の早朝に挑戦状を送られるのは。けど、十有士に集われてもそれはそれで怖いよ。
ゲーム内で売買される兵糧・武器の価格は変動相場制でプレイ時間の経過によりランダムで上下する他、場所によってもその価格が異なる。このため相場を利用した資金稼ぎも可能ではあるが、瞬時にマップ移動する方法が無いため売買する箇所が離れていると、時間経過で相場が再変動し、金稼ぎができなくなる場合もある。
すげえ( ゚Д゚)
現実世界の経済の概念を、ここまでリアルに再現しているとは...。
広辞苑
うむ、完膚なきまでの広辞苑であった。
苦しゅうない。いや
まず枕元にデカい袋があって「何これでけえ、最強!?」などと短絡的になった猿は袋を開けてみて驚愕するのです。そこには智慧が凝縮された、密度の高い文明的な書籍が入っていたのですから。
ええ、当然むせび泣くわけです。
サンタを呪ったのは真田十有士いらいかな?
でもね、今の僕ならわかるんです。iOSアプリ『広辞苑6版』を8000円も出してインスコして、スマホ片手に本を読み漁っている今ならわかる。子供に広辞苑、送りたいよね...。
でもさ、もし神様が「ここに世の中の全てが記してある、お前にそれを授けよう」なんておっしゃったとしても、まずそれを読む力がなければどうしようもないじゃないですか。それを自分に落とし込めるのはレザードヴァレスぐらいのもんですよ。
親鳥が雛にえさを与えるかの如く、消化しやすいようにモシャモシャしてからペースト状にして知識を与えられないと僕みたいなエキセントリック少年ボーイは飲み込めなかった。
かくして、サンタさんのプレゼントが功を奏したのか、それ以降の僕は約15年間にわたって何のスポーツも勉学にも打ち込むことなくひたすらゲームをやり続けました。ほんとごめんな。
これからプレゼントをチョイスするサンタ諸氏へ
真田十有士を送るなら覚悟を決めてください。
まず、枕元にそれを発見した子供は、要望との大きな乖離に打ちひしがれます。さらに難易度の高いゲーム内容で2度目の挫折を経験するでしょう。
これらの喜劇を俯瞰してほくそ笑みたい方は、贈ってみてはいかがでしょうか。ある意味、挫折の教材といえるかもしれません。
広辞苑を送りたい気持ちは、痛いほどわかります。
ですが、智慧も施し方が全てです。ドラクエよろしく『賢さの実』で賢さパラメータがピロンと上昇するようなお手軽なものでは広辞苑は決してない。そこらへんはご理解いただければ幸いです。
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どうですか、今回の記事、子供への1年に1度のスペシャルギフトの考査に何か参考になりますでしょうか。なりませんか、そうですか。
ま、無難に流行りのグッズをセレクトするのが良いのではないですかね。もしくは子供の希望を忠実に適えるか。
「僕、サンタさんにプレゼントもらえるなら、何でもいいよ!」と目を輝かせる子供は...いないかな(笑)