朴槿恵(パク・クネ)政権の「影の実力者」と言われていたチョン・ユンフェ氏(61)と、故・崔太敏(チェ・テミン)牧師(大韓救国宣教会総裁)の娘チェ・ソウォンさん(60)=2014年2月にチェ・スンシルから改名=の間に生まれたチョン・ユラさん(20)の裏口入学などをめぐる疑惑がさらに膨らんでいる。梨花女子大学の崔京姫(チェ・ギョンヒ)総長は19日、チョン・ユラ氏の入学や単位認定に特別な配慮が行われた疑惑をめぐる学内での混乱の責任を取り、総長を辞任することになった。先月27日に問題が表面化してから23日目での辞任だ。一方でチェ・スンシル氏が韓国とドイツにペーパーカンパニーを設立し、大手企業から集めた資金を私的に流用した疑惑も膨らんでいることから、政界では「チェ・スンシル疑惑はこれから」との声も出始めている。これまでこの問題を深刻に受け止めてこなかった大統領府の関係者らも「ここ数日で雰囲気が大きく変わった」と認めた。
崔京姫総長は19日「梨花がこれ以上分裂せず、再び和合と信頼の美しい梨花精神を引き継いでいくために、今日付で総長を辞任することにした」と発表した。一方で崔京姫総長はチョン・ユラ氏疑惑について「入試や教務管理における不正はなく、そもそもこのようなことはあり得ないことをはっきりさせておきたい」「これまで指摘されてきたさまざまな疑惑について、大学としては最大限、事実に基づいて説明を行ってきた」などと説明した。今回の崔京姫総長辞任は、梨花女子大の歴史上初の教授らによる総長辞任要求デモが始まる1時間30分前に発表された。梨花女子大学の教職員ら100人はこの日午後3時30分から、チェ・スンシル氏とチョン・ユラ氏をめぐる疑惑の真相解明を求めるデモを行った。
大統領府の関係者は「チェ・スンシル氏と娘のチョン・ユラ氏、そしてKスポーツ財団とミル財団の運営をめぐる問題について、大統領府は状況を把握する立場でもないし何らかのコメントを出すこともない」「ただし事態の推移に注目しているのは事実だ」とコメントした。