まさかわたしの人生にこんなサスペンス映画みたいな展開が起こるとは思わなかったのでここに吐き出します。
よく子供のときに存在しない子と遊んでいたなど不思議な記憶の体験談は、ネットでも身近な人からも聞いたりすることはあった。
でもわたしにはそういうオカルトめいた不思議な話は無縁のものだと思ってた。だから今も信じられない気持ちがある。
記憶から消えていた女の子の存在を思い出したのはひと月ほど前のことで、父の葬儀が終わって久しぶりに5歳下の妹と話しことから。
そのときに妹がずっとわたしに謝りたかった、子供の頃に父がわたしに性的ないたずらをしてたことを知っていたと告白してきた。
これには心底驚いて混乱してしまった。父にいたずらされていたのは妹の方で、わたしのほうこそ、知らないふりを見ないふりをしてきた自分を、妹に対してずっと罪悪感を抱いて生きてきた。
予想外の言葉に戸惑って、妹の誤解を訂正するべきかもわからずに、とりあえず曖昧な返答をしてそのまま妹とは別れて家に帰った。
それで、どうしてそんな風に思い込んでしまってるのか考えるために、あまり思い出さないようにしていた記憶を掘り起こすことにした。
父と妹がお風呂に入ってるのをそっと覗いたときのこととか、父がテーブルの下から足をのばして妹の股の間に入れていたこととか、父が妹の初潮がきた日にベッドに潜り込んで確認すると怒鳴っていたこととか。
わたしは騒ぎになることを恐れて今の日常が壊れることを恐れて妹を見殺しにしてしまったことを。
そのとき、突然に思い出した。
いたずらされていたのは5歳下の妹ではなかった。お風呂を覗いたときわたしの隣には妹も一緒にいたじゃないかと。
それに、わたしがいたずらされていた妹を見たのは、全部小学生のときだ。
5歳下の妹ならば初潮の時期にわたしは小学生ではないじゃないかと。
なんで今まで気づかなかったのか、なるべく思い出さないようにしてたからすっかり妹のことだったと思い込んでて、父の相手をしていたのは髪が長くて赤いイチゴの形の飾りがついたゴムで髪を結わってた女の子であることも思い出した。
妹の髪はずっとショートカットだ。
父が遊園地にピンクのワンピースを着たその子と二人で出かけるのを送り出したことも、母が何かに猛烈に怒ってその子を蹴飛ばしてたことも、断片的ではあるけどどんどん思い出してきた。
妹とは5歳差で普通の姉妹より歳が離れてる方だと思う。もし真ん中にもうひとりいたら、と考えて、わたしも妹もどうしても忘れたいから記憶を改変してしまったんではないかと。
虐待されている子が虐待されてるのは自分ではないと思い込むために作り出すイマジナリーフレンド的な存在だったのでは
性的虐待受けていたのはお前自身だよ カウンセリング受けなさい