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まかない飯は給料ではありません 「お前のためを思って」的ブラックバイトの罪

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我が家において、料理はほぼ私がつくることにしている。会社勤めをしている妻と比べると、私の方が圧倒的に時間に融通がきくからだ。男性の家事労働参加が重要だと私は考えている。料理ができる男性がいると、QOLは一気にあがる。もっとも、そういう難しい話ではなく、なんせ楽しいから取り組んでいる。今年のヒットメニューはこの、まかない飯風の海鮮丼だ。ご飯の上に、大葉と、ネギとみょうがを刻んだもの、しらすをのせ、しょうがをのせる。アジ、イワシ、サンマなどの刺し身をのせるとさらに美味い。これに醤油をかけて、かきこむ。その美味さたるや。あっという間に小生の胃袋めがけて新幹線かがやき号である。

まかない飯は、アルバイトする際の特典のようなものである。しかし、これが「給料の一部」と言われてしまったら、どうするか。「私のバイト先、おかしいと思うのですけど」と教え子から相談を受けた。大学の講義でワークルールに関してふれた後のことだった。下宿先の近くの、いかにも家族で経営している飲食店に勤めている。給料はその都道府県の最低賃金よりも27円安い。その理由は「まかない飯を出すので、それで補填させて欲しい」というものだ。「暇な時間は、いったん家に帰って好きなことしていいからね。お客さんが増えたら呼ぶから」と明るい口調で自宅待機をさせられる。その間、時給は支払われない。このアルバイトでは生活が成立しないので、他のアルバイト先を探すとして決意し、「やめさせてください」と言うと、次の人が決まるまで春までは続けて欲しいと懇願されるの巻。

要するにブラックバイトである。賃金は、通貨で、直接、全額払わなくてはならない。自宅待機についても、呼び出されたら出勤するということは、使用者の指揮命令下にある時間ということになる。退職の件については、辞めてほしくないと気持ちを伝えるのはともかく、労働者にはやめる権利がある。契約がどうなっているのかにもよるが、この手のアルバイトは期間を定めていないことも多いわけで、今回のケースはまさにそうで、「解約」を申し入れれば2週間で退職の効果が発生する。と、信頼できる労働弁護士の方にご協力頂きつつ相談にのった。

結局、彼女はアルバイト先を無事に辞めることができた。やはりワークルール教育は強化するべきだと思った次第だ。ただ、実際は学生たちはこのような個別の案件で悩んでいる。この飲食店の経営者を擁護するわけではないが、この人も知識がなく、悪気がなくやっているのだろう。もっとも、だからと言って労働者にとっては迷惑な話なのだけど。というわけで、ブラックバイト問題は今、そこにある問題だ。「よくある話だ」ですませてはいけない。まかない飯は、給料とは別に、美味しく味わいたい。

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