【10月25日 AFP】(更新)パキスタン南西部バルチスタン(Balochistan)州の州都クエッタ(Quetta)郊外で24日夜、武装勢力が警察学校を襲撃し、地元病院関係者によると少なくとも58人が死亡した。治安部隊が鎮圧作戦を実施し、25日未明までに事態を収束させた。

 現場はクエッタから東に20キロほど離れた場所にある警察学校。24日午後11時10分(日本時間25日午前3時10分)ごろ襲撃が始まり、数時間にわたって銃声が鳴り響いた。

 バルチスタン州の内務相は25日早朝、現場に集まった報道陣に対し、自爆ベストを着用した過激派3人が広大な敷地に広がるこの警察学校を襲ったと述べた。当初、襲撃犯は5~6人とみられていた。

 その後、内務相はツイッター(Twitter)で、この事件によって44人が死亡、118人が負傷したと明らかにした。その後、地元公立病院の医師はAFPの取材に対し、死者が58人に達したと述べた。今年パキスタンで起きた襲撃事件としては最も多い犠牲者を出す事件の一つとなった。

 鎮圧を主導した準軍事組織「辺境州防衛部隊(Frontier Corps)」のバルチスタン州司令官は、部隊が到着してから約3時間で襲撃は終わったと説明。傍受した通信から襲撃犯は過激派組織「ラシュカレ・ジャングビ(Lashkar-e-Jhangvi)」の一派アル・アリーミ(Al-Alimi)の構成員であることが分かったと述べた。ラシュカレ・ジャングビはイスラム武装勢力「パキスタンのタリバン運動(Tehreek-e-Taliban PakistanTTP)」と提携している。(c)AFP/Maaz Khan