10月25日 09時50分
名古屋城の天守閣をめぐり、名古屋市の河村市長は、耐震強度が低く放置できないとして近く入場を禁止する考えを示していますが、24日の市議会で市の担当者は、「観光への影響を考えると、判断できない」と説明し、市の内部で方針がまとまっていないことが明らかになりました。
名古屋城天守閣の木造での復元を目指している名古屋市の河村市長は、関連する予算案が議会で継続審議となっている中、「いまの天守閣は、耐震強度が低く危険なまま放置できない」として、近く入場を禁止する措置に踏み切る考えを示しています。
これについて、24日、市議会の委員会で審議が行われましたが、名古屋市の担当者は、入場禁止の措置について「観光への影響を考えると判断できない。専門家の意見を聞いて総合的に検討したい」と説明し、市役所の内部で方針がまとまっていないことが明らかになりました。
これに対し、議員からは「人命に関わることなので、早急に方向性を示すべきだ」といった指摘や、「木造化をあきらめて、すぐに耐震工事に取りかかるべきだ」などの意見が出されました。
一方、河村市長は24日の定例の記者会見で、「役所が待ってくれと言っているが、耐震の手だては打たなければならない。人命は極めて重要で、外国人観光客も多いので国際的にも許されない」と述べ早急に入場禁止の措置をとりたいという考えを強調しました。
新着ニュース