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 24日午後3時40分ごろ、大阪市西淀川区歌島2丁目のマンションで血を流して倒れている男性が見つかったが、既に死亡していた。大阪府警によると、このマンションに住む私立の通信制高校生の日高力哉(りきや)さん(16)で、首を切られて殺害されたとみられる。午後7時ごろ、近くの市営住宅から力哉さんの母の無職由香さん(55)が飛び降り、死亡。府警は由香さんが事件に関わったとみている。

 西淀川署によると、力哉さんはマンション4階の廊下で仰向けに倒れていた。午後2時ごろ、防犯カメラにマンションから出る中年女性の姿が映り、手に血がついているように見えたため、行方を追っていた。

 路上の血痕などを警察犬を使ってたどったところ、午後6時40分ごろ、捜査員がマンションから西に約300メートル離れた同区歌島3丁目の市営住宅7階の非常階段でかがんでいる女性を発見。捜査員は1人だったため、応援を呼び、15分後、7階の廊下の手すりに手をかけていた女性に「お名前は?」と尋ねると、いきなり飛び降りたという。その後、女性は搬送先の病院で死亡が確認され、由香さんと判明。服装は防犯カメラの映像とほぼ同じという。

 2人は力哉さんが倒れていたマンションの4階に同居。府警は由香さんが力哉さんの死亡に何らかの形で関与したとみて、調べている。同じマンションの70代女性によると、由香さんは数カ月前、「引っ越してきました」とあいさつにきたという。「上品な人に見えた」と、突然の事件に驚いた様子だった。

 力哉さんが倒れていた現場は、JR神戸線塚本駅から西に約500メートルの府道沿いのマンション。