米国弁護士に聞く!

 
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インタビュアー

先生は、ロースクール卒業後、ニューヨーク州とカリフォルニア州の2つのBarExamに合格なさっていますが、その背景というのはありますか?

清原弁護士

自分がやりたいと思う国際法務の仕事を行うには、弁護士資格は必須です。
ロースクールを修了後、まずは、Bar Exam対策に専念しました。

二つの州の弁護士資格を取ったことについては、正直に申し上げて、一つだけでよかったと思います。苦労した割には・・・という感じですね(笑)。
ただ、私が留学したロースクールはカリフォルニア州にあったことから、ぜひカリフォルニア州の法律事務所で働きたいと強く思っていました。となると、絶対にカリフォルニア州の弁護士資格がほしい、と考えたのです。

当時、カリフォルニア州のBarExamはLL.M.(法学修士)ではなく、JD(法務博士)課程の修了が必須でした。そこで、LL.M.課程でカリフォルニア州の弁護士資格を取るためには、ニューヨーク州のBarExamに合格し弁護士登録をすることだ、とロースクールの進路担当者からアドバイスされました。そこでまず、ニューヨーク州のBarExamを目指したわけです。


インタビュアー

日本の試験と、ニューヨーク州、カリフォルニア州のBarExam。それぞれ、どのように異なりますか?

清原弁護士

清原弁護士私が受験した際、日本の司法試験は合格率が3%台でした。だから、実力がある人も落ちてしまう。運が左右するところも、多い試験だったと思います。私よりも知識があって、良い答案が書けるのになぜか合格しないという、気の毒な人たちをいっぱい見てきました。その意味では、日本の試験は、受験前に相当のプレッシャーを感じました。

ニューヨーク州は、海外での初めての資格試験ということで、緊張したのを覚えています。ただ、MBE(全州共通4択問題)で高得点が取れれば、その知識でEssay(論文)も合格できるという印象です。

カリフォルニア州では、EssayやPerformance Testの分量が多い。ニューヨーク州に比べれば、必要な勉強の分量も多かったと思います。Essay対策では、きちんとRuleを英文で覚えるのが重要。Performance Test対策としては、時間を測って過去問を繰り返し解くことが、決め手でした。

ただ、分量が多いとはいえ、カリフォルニア州のBar Examは40%台の合格率。日本の試験と異なり、実力のある人は確実に合格できます。自分が勉強しさえすれば、受かるという安心感がありました。




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