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2016年10月25日 08時18分 UPDATE

止まらない米Yahoo!の危機 情報流出、当局へのユーザー情報提供発覚……買い叩かれる可能性も (1/3)

主力事業の売却に追い込まれるほどの不振にある米Yahoo!が泥沼にはまり込んだ。ベライゾンが事業買収に名乗りをあげているが、買いたたかれる可能性も出てきた。

[産経新聞]
産経新聞

 主力事業の売却に追い込まれるほどの不振にある米ヤフーが、泥沼にはまり込んだようだ。苦しまぎれに利用者のメール離脱を妨げる小細工をした可能性が取りざたされるほどで、まさに貧すれば鈍す。背景には、ハッキングによる個人情報の大量流出、米政府の個人監視への協力疑惑で社会に広がった不信がある。米通信大手、ベライゾンが事業買収に名乗りをあげているが、買いたたかれる可能性も出てきた。

メールサービスから抜けられない

 「米ヤフー利用者は他社のメールサービスへの切り替えにてこずっている」。AP通信は10月、切り替え先のアドレスにメールを転送する設定ができなかった人が複数いたと報じた。

 「メール転送は基本的なサービス。それが突然『開発中』と表示される。こんなことはヤフーだけだ」。ニュージーランド在住の男性は憤る。問題が発生したのは10月初めで「まったく疑わしいタイミングだ」。

 今年9月、米ヤフーは2014年にハッキングで5億件以上の利用者情報が盗まれたと発表した。流出したデータは名前や電話番号、パスワードなど。利用者の不安と不信感が急速に膨らみ、ヤフー離れは必至の状況となっていた。

 もっともAPは、メールの切り替えができている利用者もいると指摘し、問題は大きく広がっていないようだ。しかしこの報道は、米ヤフーが利用者つなぎ留めのためシステムに手を加えた、との疑念を呼ぶ。

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