(C)巴亮介/講談社 (C)2016映画「ミュージアム」製作委員会
皆さんは、『ミュージアム』という超戦慄猟奇サスペンスホラー漫画をご存知ですか?
漫画版は、巴亮介先生による単行本3冊と比較的短い連載作品となっています。私は、非常に好きな作品の一つです。
超戦慄猟奇サスペンスホラーっていうのはちょっと盛ってるように聞こえますが、言葉負けしないくらいに目を背けたくなるような内容になっています。
そんな『ミュージアム』が11月12日より映画として劇場で公開されることとなりました。
この記事では、漫画ミュージアムを何度も読んで魅力を知り尽くしている私が、この映画のポイントや原作を見た上でのみどころを紹介していきたいと思います。
映画『ミュージアム』を見る前に知っておきたいこと
主演が小栗旬、監督が大友啓史のコンビとなっています。大友監督は、「るろうに剣心」シリーズを手掛けている方です。
そして先日、カエル男を妻夫木聡が演じることでも話題となりました。これに関しては、カエル男の得体の知れない正体が怖いポイントなのに明らかにしていいの?と批判もありました。
主題歌は、若者に絶大な人気があるONE OK ROCKです。
妻夫木聡で女性をワンオクで若者を取り込むというマーケティング的な戦略がちょっと伺えますね。笑)
あらすじ
雨の日に起きる連続猟奇殺人事件。犯行現場に残された謎のメモ、そして見つけられることを前提としたかのような死体。犯人はカエルのマスクを被った通称・カエル男。事件の関連性に気付いた沢村刑事が捜査を進めると、驚愕の次のターゲットが浮かび上がる。カエル男の次のターゲットとは…。犯人を追うはずの沢村が、逆に絶望的な状況に追い詰められて行く。果たして、カエル男の真の目的とは…?
公式ホームページより
カエル男の芸術的な私刑の数々【閲覧注意】
(C)巴亮介/講談社 (C)2016映画「ミュージアム」製作委員会
この映画のポイントはなんといってもターゲットに適した残虐な私刑を実行していくところです。
劇場でしか見られないものとばかり思っていましたが、公式ホームページでその内容を一部公開したようです。
カエル男先生によるドッグフードの刑から始まる5つの芸術的な私刑がどんなものか確認することができます。
是非チェックしてみてください!
もし、こういうグロ系はダメだと思ったら、みない方がいいかもしれません。(たぶん苦手な人が避けられるようにするための一部公開なんじゃないかと思っています。)
私が見た限りでは、有名なホラーサスペンス『SAW』と同じくらいのレベルには、仕上がっているなと感じました。
グロ耐性が全くないと気分が悪くなること間違いなしです。
原作好きによる見所紹介!
ここでも、予告で明らかにされている以外のネタバレはありません。
それに、映画が原作通り忠実に描かれるかどうかは分からないですし、あくまで原作『ミュージアム』ファンの私が見て欲しいところになります。
映画を見る前に世界観を知ることの役に立つかもしれません。
そんなことより先に原作を見ちゃいたいという人は、映画公開に合わせて上下に分けられた完本が10月20日より発売されているので、そちらを手に入れてみてくだい。
短編漫画(全3冊)が原作であることについて!
原作のミュージアムは、3冊と短い連載作品となっています。
漫画好きには、人気がなく打ち切りになっていまったのかな?というイメージを持ってしまう人も多いかもしれません。
しかし、内容自体は非常にテンポよく無駄がなく結末までもっていったなという感じで仕上がっています。
短いからこそ大風呂敷を広げて最後には回収できなくなるという長期連載にありがちな内容には、なりませんでした。
そういった意味で、この作品は映画に非常に向いてるんじゃないかと思います。
魅力を余すところなく描ききることができるし、映画にオリジナリティを加える余地も増えますしね。
カエル男VS刑事沢村の闘いと映画『セブン』との共通点
現実に現れそうなカエル男という存在
殺人の描写がかなりグロいものであることは、予告でも明らかだと思います。
この漫画の中で行われるカエル男による殺人は、単に快楽的に行われるわけではなく自分で演出を行うという特徴があります。
殺される人間になんらかの罰を受ける原因があり、その原因に基づいて演出が行われます。(もちろん死に値するようなものではないんですけど)
神様の話ではありませんが、誰もが少なからず罰を受けなければいけない罪を抱えてるものです。
反省すべきことのない人なんて、一人もいるはずがありませんよね。
だからこそ、単なる登場人物としてではなく現実の中にもカエル男の影を感じてしまい、身の毛のよだつような恐怖を感じずにはいられないわけです。
現実とフィクションを分けて考えている人ですら、自分の生活を省みてしまうことは間違いないでしょう。
「絶対にカエル男のターゲットには、なりたくない」と
沢村という男
このカエル男を向かえ打つのが、頭脳明晰な優秀な刑事、沢村です。
となるのがありがちな展開ですが
残念ながらそんな頼もしい存在ではないのがこの沢村という男です。
仕事ばかりで家庭を顧みない。家族とは別居して寂しく荒んだ生活を送っている一人のしがない刑事。
それが沢村という男です。
しかし、だからこそ感情移入してみることができます。
これがありがちな完璧超人同士の頭脳戦となると途端に現実味がなくなってしまいますもんね。
予告のとおりそんな沢村の家族が、カエル男の標的となるわけですが、ここからの人間ドラマは必見です。
ここら辺が原作を読んでいる人たちが、「映画『セブン』を見ているようだ」という理由ですね。
『セブン』は、言わずと知れた名作ですが果たして、ミュージアムはどれだけ近づけるんでしょうか。
劇場で見られる日が待ち遠しいです。
まとめ
現実味のあるキャラ設定、この原作はまさに映画向きなんじゃないかと私は考えています。
「結局、これってフィクションなんでしょ?」って思う瞬間があると急に醒めちゃうことがある方なんですが、この作品に関してはそんな暇がないくらドキドキできるんじゃないかと期待しています。
ジャンル的には、サイコホラーやサスペンスといって感じなのでやや男性向けなんしょうか。
しかし、ちゃんとキャストに小栗旬や妻夫木聡を使ってるあたり客層が偏らないように工夫していますね。
カップルで観に行くのも楽しいかもしれませんよ!
公開は11月12日からになっています。今のうちからチェックしておきましょう。