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「小池劇場」だった東京10区 かすむ自民党

当選を確実にした若狭勝氏を前にあいさつする小池百合子都知事(手前)=東京都豊島区で2016年10月23日午後8時5分、小出洋平撮影

 23日投開票の衆院2補選で東京10区は「小池劇場」に終始した。有権者の注目は小池百合子・東京都知事に集まり、自民党はかすみがち。夏の参院選東京選挙区でトップ当選した民進党の蓮舫代表もその流れに「待った」はかけられなかった。

 「東京大改革を小池百合子に、さらに一歩前に進めろという決断をしていただいた」

 午後8時過ぎ、若狭勝氏の当選確実に沸く選挙事務所で、小池氏は補選を総括した。

 選挙戦は、最初から最後まで小池知事に注目が集まった。実質的な選対トップとして、公務の合間を縫い応援に入った。知事がマイクを握る場所には人が群がり、「頑張って!」と声が飛んだ。「百合子コール」が起きることも。陣営からは「投票用紙に小池さんの名前を書く人が出るのでは」と冗談交じりに心配する声も出た。

 街頭演説では、自民が分裂した7月の都知事選を「若狭さんがいなければ勝利はなかった」と持ち上げた。若狭氏も「除名覚悟で小池さんを応援した」とアピールし、当選したことについても「小池知事の力が相当あったのは確か。(有権者が)都政を小池知事の下で推進し、流れを国政に及ぼしてほしいということだ」と語った。

 一方、民進都連会長の松原仁衆院議員は鈴木庸介氏の敗北後、「選挙の争点を小池都政改革の是非と捉えられてしまった」と分析。「安倍政治が信任を受けたわけではないが、有権者を国政に向けきれなかったのは課題だ」と語った。

 鈴木氏は選挙中、若狭氏の後ろ盾である小池知事を意識する発言を繰り返していた。15日には「誰かの人気があるから、その後継者が誰かという選挙ではありません」と語気を強め、「人気投票ではなく政策で決めてほしい」と訴えた。それでも鈴木氏は23日、支援者に「力が足りなかったのが最大の敗因」と頭を下げた。【五味香織、安藤いく子】

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