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『君の名は。』の舞台となった東京・長野・岐阜を聖地巡礼してきた





『君の名は。』は、『秒速5センチメートル』(2007年)や『言の葉の庭』(2013年)などの名作を生み出してきた、新進気鋭のアニメーション映画監督である新海誠による作品です。

新海誠の映画作品は、アニメとは思えないほど緻密で精巧な描写が特徴的であり、シーンによっては実写なのではないかと目を疑ってしまう方も中にはいるのではないでしょうか。

今回は、新海誠の最高傑作といっても過言ではない、大ヒット映画である『君の名は。』の舞台となった東京・長野・岐阜のおすすめ聖地巡礼スポットをご紹介していきます。

はじめに:注意事項(ネタバレあり)

 

注意事項

 

本記事は実際に映画『君の名は。』を一度は観たことがある方向けに執筆しており、『君の名は。』に出て来るシーンの画像と、その舞台となった実在している場所の写真を比較しながら記載しています。

より感情移入して頂けるように『君の名は。』自体のストーリーに関する言及もあり、ネタバレ要素も大いに含みますので、まだ『君の名は。』をご覧頂いていない方は注意してください。

「まだ本作は観ていないけど、それでも大丈夫!」という方は、是非とも読み進めていってください。

 

内容について、本記事は下記の構成をとっています。

 

①『君の名は。』のおさらい

②『君の名は。』のおすすめ聖地巡礼スポット(東京編・長野編・岐阜編)のご紹介

 

それでは、まずは”①『君の名は。』のおさらい”からスタートしていきます。

 

 

①『君の名は。』のおさらい

 

『君の名は。』はどのような作品なの?

 

君の名は
(C)2016「君の名は。」製作委員会

 

新海誠が監督と脚本を務めた長編アニメーション映画で、2016年8月26日に全国約300館で公開されました。

前作の『言の葉の庭』は全国23館での公開だったので、力の入れ具合が如実に出ている作品です。

 

映画の概要は、東京・四ツ谷に暮らす男子高校生の立花瀧と、岐阜・飛騨に暮らす女子高校生の宮水三葉との間に生じた入れ替わり現象を通じて、見知らぬ者同士が導かれ引き合う様子を、約1000年に一度の彗星の大接近と関連させて繊細に描いた作品です。

 

キャラクターデザインには『とらドラ』(2008年~2009年)、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』(2011年)、『心が叫びたがってるんだ。』(2015年)を担当していた田中将賀(たなかまさよし)、作画監督には『もののけ姫』(1997年)、『千と千尋の神隠し』(2001年)、『パプリカ』(2006年)を担当していた安藤雅司(あんどうまさし)がつき、これ以上ないと言えるぐらいの豪華な制作陣で挑んだ珠玉の作品です。

 

このような背景から、『君の名は。』は映画公開前から話題を呼び注目を集めていました。

公開後は予想を上回る大ヒットとなり、公開52日で累計興行収入は150億円を突破し、歴代の累計興行収入ランキングでは、ジブリ映画である『崖の上のポニョ』に次いで11位となっています。

同時に日本アニメとして、宮崎駿が手がけた『風立ちぬ』以来、ジブリ映画で初めて100億円を超える記録を打ち立てました。

 

 

『君の名は。』の登場人物

 

立花 瀧(たちばな たき):主人公

 

立花瀧
(C)2016「君の名は。」製作委員会

 

本作の主人公で、東京は新宿区若葉という都会に暮らす男子高校生です。

父親とマンションに2人暮らしで、家からは東京タワーが見えます。

高校の同級生である藤井司・高木真太と3こ1のような関係で、3人で学校の屋上で楽しくランチをしたり、一緒にカフェに行って近況を語り合ったりと、仲良しな姿が描かれています。

学校以外のところでは、イタリアンレストランである「IL GIARDINO DELLE PAROLE」でアルバイトをしていて、バイト先の先輩である奥寺ミキに密かに好意を寄せているものの、なかなか思うように声を掛けることができません。

趣味は絵を描くことで、美術や建築関係に強い興味関心を抱いており、将来的にはそれに関係する仕事に就きたいと考えています。

ある日突然、瀧は宮水三葉と身体が入れ替わってしまい物語は進んでいきます。

 

声優:神木 隆之介(かみき りゅうのすけ)

 

俳優である神木隆之介はその他にも、宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』に出てくる「坊」・『ハウルの動く城』に出てくる「マルクル」・『借りぐらしのアリエッティ』に出てくる「翔」、さらには細田守監督の『サマーウォーズ』に出てくる主人公「小磯健二」の声優を担当しています。

実績を見るからに、もはや俳優ではなく俳優兼声優といっても過言ではないものすごい出演経歴です。

元々、新海誠映画の大ファンだったこともあり、特に『君の名は。』では力の入っている印象を受けます。

瀧が三葉と入れ替わる時には女性的な声も出さないといけない難しい役柄だったと思いますが、違和感なく見ることができてさすがだなと思いました。

 

宮水 三葉(みやみず みつは):主人公

 

宮水三葉
(C)2016「君の名は。」製作委員会

 

瀧と同じく本作の主人公で、岐阜は糸守町という田舎に暮らす女子高校生です。

妹の四葉と宮水神社の巫女を務めており、家計は代々神社の神主を営んでいます。

父の俊樹は宮水神社の神職を経て糸守町の町長となっており、三葉は父の選挙活動や田舎での生活に不満を感じていて、東京に憧れを抱いています。

母の二葉は既に自己免疫疾患により病死してしまっているため、母代わりに祖母である一葉が三葉と四葉を育ててきました。

手先が器用で料理や裁縫もそつなくこなし、女子力が高くてなおかつ容姿も可愛いため、好きなキャラクターにしている男性も多いのではないでしょうか。

 

声優:上白石 萌音(かみしらいし もね)

 

女優である上白石萌音は、2011年開催の東宝シンデレラオーディションで審査員特別賞を受賞したことをきっかけに芸能界入りしました。

初主演を務めた映画『舞妓はレディ』のオーディションでは、監督である周防正行から「平成のオードリー・ヘップバーン」とまで言わしめた逸材です。

声優活動では、本作以外にも細田守監督の『おおかみこどもの雨と雪』に出てくる「毛野」を担当したことがあります。

 

 

瀧を取り巻く主な人間関係

 

奥寺 ミキ(おくでら ミキ):瀧のバイト先の先輩

 

奥寺ミキ
(C)2016「君の名は。」製作委員会

 

イタリアンレストラン「IL GIARDINO DELLE PAROLE」でアルバイトをしている瀧の先輩です。

美人な女子大生かつおしゃれで、瀧を含むバイト先の男性陣からの人気が高いです。

三葉と入れ替わった瀧に好意を寄せるようになりますが、結局は瀧本人のことが好きなわけではないので、瀧の三葉の入れ替わりが戻ると2人の関係は上手くいきません。

奥寺先輩が好きな瀧と、三葉と入れ替わった瀧が好きな奥寺先輩の複雑な関係も1つの見所です。

声優は大人気女優の長澤まさみ(ながさわまさみ)が担当しています。

 

藤井 司(ふじい つかさ):瀧の同級生

 

藤井司
(C)2016「君の名は。」製作委員会

 

瀧と同じ高校に通う同級生で、瀧と同様に建築に興味があり、カフェにいっても内装を気にしたりします。

一見すると、メガネをかけているということもありクールなキャラかなと思うかもしれないですが、人当たりがよく世話好きで優しいです。

瀧が三葉を探すために単身で旅に出ようとしたときには、親へのアリバイ工作のために司にアルバイトのシフトを肩代わりしましたが、司はそれを真太に預けて奥寺先輩と一緒に瀧に付いて行きました。

声優は青二プロダクション所属の島崎信長が担当しています。

 

高木 真太(たかぎ しんた):瀧の同級生

 

高木真太
(C)2016「君の名は。」製作委員会

 

瀧や司と同じ高校に通う同級生であり、いつも瀧と司と3人で行動しています。

さっぱりとした性格をしていて、趣味は放課後にカフェ巡りをすることです。

瀧が三葉を探しにいったときは司にアルバイトのシフトを肩代わりするように頼みましたが、司はそれを真太に預けています。

おそらく、真太がいなければ瀧は三葉を探しにいくことはできなかったでしょう。

声優はプロ・フィット所属の石川界人が担当しています。

 

 

三葉を取り巻く主な人間関係

 

宮水 四葉(みやみず よつは):三葉の妹

 

宮水四葉
(C)2016「君の名は。」製作委員会

 

三葉の妹であり、小学4年生ながらとてもしっかりしています。

寝坊しがちな三葉を毎朝起こすことが日課となっていて、三葉と入れ替わった瀧が三葉の胸を触る象徴的なシーンなど、おかしな行動を目撃しています。

新海誠映画の中では珍しくコメディ要素が描かれており、劇中の館内では笑い声がたくさん聞こえました。

また、四葉は口噛み酒や組紐など、三葉と一緒に宮水神社の家業も頑張って手伝っています。

三葉の口噛み酒を町の特産品にしようとしたところから、商売っ気のある子なんだなと思いました。

声優は子役として大活躍中の谷花音(たにかのん)が熱演しています。

 

宮水 一葉(みやみず ひとは):三葉の祖母

 

宮水一葉
(C)2016「君の名は。」製作委員会

 

三葉と四葉の祖母で、宮水神社の神主です。

先述した娘である二葉を自己免疫疾患で亡くしてしまい、二葉の夫である俊樹は家を出て行き町長になってしまったため、女手一つで三葉と四葉を育てました。

ときに優しくときに厳しく、三葉と四葉に語りかける姿が印象的です。

中でも組紐と関連付けて語っていた「ムスビ」の話が頭に残っている方もいるのではないでしょうか。

 

糸を繋げることもムスビ、人を繋げることもムスビ、時間が流れることもムスビ、ぜんぶ同じ言葉を使う。それは神様の呼び名であり、神様の力や。ワシらの作る組紐も、神様の技、時間の流れそのものを顕しとる。

 

途中から三葉が何者かと入れ替わっていることに気付いており、自分自身もそのような入れ替わりを経験したと劇中で語っています。

声優は女優の市原悦子が演じており、語りかけるような口調が耳に気持ちよく残ります。

 

勅使河原 克彦(てしがわら かつひこ):三葉の親友

 

勅使河原克彦
(C)2016「君の名は。」製作委員会

 

三葉の高校の同級生であり親友で、あだ名は「テッシー」と言われています。

三葉のことが気になってはいるものの、後述する名取早耶香から好意を寄せられており、絶妙な三角関係になっています。

父親は建築関係の仕事をしていて三葉のお父さんを懇意にしているため、テッシーは複雑な心境です。

理由は三葉が自身の父親のことを良くは思っていないからです。

特徴としてはオカルトマニアと機械オタクというところです。

瀧と入れ違った三葉とは、中身が男ということからだと思いますが、ウマが合うことが多くなってきます。

声優はソニー・ミュージックアーティスツ所属のモデルである成田凌(なりたりょう)が担当しています。

 

名取 早耶香(なとり さやか):三葉の親友

 

名取早耶香
(C)2016「君の名は。」製作委員会

 

三葉とは幼馴染であり、三葉とテッシーと同じ高校の同級生で、あだ名は「サヤちん」です。

3人は親友で非常に仲良しで、よく3人で一緒にお弁当を食べながら語り合っています。

常識人であり、学校では放送部に所属しています。

先述したテッシーに好意を寄せているものの、三葉のことを気にかけているテッシーを見て、複雑な気持ちを持っています。

見ているとちょっと切ない気持ちになりますね。

三葉と同じく、地元の田舎感に嫌気がさしており、都会での暮らしに多少なりとも憧れを抱いています。

声優はプロ・フィット所属の悠木碧(ゆうきあおい)が担当しています。

 

 

ゲスト出演

 

ユキちゃん先生:三葉の高校の古典の先生

 

ユキちゃん先生
(C)2016「君の名は。」製作委員会

 

お気付きでしたでしょうか?

新海誠の前作『言の葉の庭』のヒロインであるユキノ先生(雪野百香里)が、三葉の高校の古文の先生をやってるではありませんか!

 

特に何の根拠もなく「ユキちゃん先生とユキノ先生は同一人物だ!」と思ってテンションが爆上がりしていた筆者でしたが、ユキちゃん先生の声優が花澤香菜(『言の葉の庭』のユキノ先生と同じ)であることを踏まえ、同一人物でほぼ間違いないと確信しています。

 

ちなみに、『君の名は。』を観るにあたって『言の葉の庭』を観ていないからといって影響は何もありません。

単純にゲスト出演でテンションが上がるかどうかの違いぐらいでしかないと思います。

 

こちらが、『言の葉の庭』のヒロインである雪野先生です。

『君の名は。』のユキちゃん先生と比較しても、同一人物に見えますよね。

 

ユキノ先生
(C)Makoto Shinkai

 

なぜ三葉のいる糸守町でユキノ先生が古文を教えているかは謎に包まれています。

映画パンフレットにはそのことについて、下記のように言及されています。

 

「彼女がなぜ糸守にいるのか、そもそもこれが『言の葉の庭』の雪野のその後なのかは観る人の想像次第。物語の中に、また別のさまざまな物語も隠されている」

 

あくまで『君の名は。』のユキちゃん先生と『言の葉の庭』のユキノ先生が同一人物ということは公式には明言されていません。

観る人の想像次第とは、新海誠もなかなか粋な演出をしますよね。

 

 

本ページでは『君の名は。』のおさらいを簡単にしてみました。

いよいよ、次のページからは実際にアニメの舞台になった聖地を写真付きでご紹介していきます!


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