比大統領 発言の真意「米と関係絶つことではない」

比大統領 発言の真意「米と関係絶つことではない」
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フィリピンのドゥテルテ大統領は訪問先の中国で「アメリカと決別する」と発言した真意について、22日未明、会見で、「関係を絶つということではない。アメリカの指示に従ってきたこれまでのような外交関係から決別するという意味だ」と説明しました。
フィリピンのドゥテルテ大統領は20日、訪問先の北京で行った演説で「軍事的にも経済的にもアメリカと決別する」と述べ、アメリカ政府が発言の真意について説明を求める考えを示すなど波紋が広がりました。

フィリピンに帰国したドゥテルテ大統領は、22日未明、ダバオで会見し、この発言の真意について聞かれると、「関係を絶つということではない。私が本当に言いたかったのはアメリカの指示に従ってきたこれまでのような外交関係から決別するという意味だ」と述べ、アメリカとの関係を維持する考えを示しました。

また、来週、日本を訪問し安倍総理大臣と首脳会談を行うことについて、「会談では主に経済協力について協議するほか、お互いの利益である南シナ海についても話し合うだろう」と述べ、首脳会談の中で南シナ海の問題についても協議する考えを示しました。

米報道官「問題発言が多い」

フィリピンのドゥテルテ大統領について、アメリカ、ホワイトハウスのアーネスト報道官は21日の記者会見で「問題発言が多い。アメリカとフィリピンの国民や政府、それに軍の間に存在する良好な関係とは一致しないものだ」と指摘しました。

そのうえでアーネスト報道官は、ドゥテルテ大統領が「アメリカと決別する」と述べたことについて、「こうした発言はアメリカとフィリピンの関係を不必要に不安定にするものだ」と述べ、懸念を示しました。