航空自衛隊と英空軍が初の共同訓練へ 青森 三沢基地

航空自衛隊と英空軍が初の共同訓練へ 青森 三沢基地
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航空自衛隊がイギリス空軍と初めて国内の基地を使って共同訓練を行うことになり、22日夜、イギリスの戦闘機など5機が青森県の三沢基地に到着しました。
青森県の三沢基地に到着したのは、イギリス空軍のタイフーン戦闘機4機とボイジャー空中給油輸送機の合わせて5機です。

航空自衛隊とイギリス空軍の共同訓練は、ことし1月に開かれた日英両国の外務・防衛の閣僚会合での合意に基づくもので、航空自衛隊が国内でアメリカ以外の国と訓練を行うのは初めてです。航空自衛隊からはF15戦闘機など合わせて8機ほどが参加し、東北や北海道沖の太平洋上空の訓練空域で、日英がそれぞれ二手に分かれて戦闘訓練を行うということです。

到着したイギリス空軍の部隊の指揮官を務めるエリオット中佐は「古くから日本とイギリスは共通の価値観を持ってきた。今回、中東を経てマレーシアで訓練を行ってきたが、日本でもすばらしい体験ができると確信している」と述べました。また、航空自衛隊三沢基地の今城弘治司令は「今回の訓練を通じて両国の隊員の技量を高めていきたい」と述べました。航空自衛隊とイギリス空軍の共同訓練は24日から来月3日まで行われます。

国内基地使用の根拠と狙い

航空自衛隊とイギリス空軍の初めての共同訓練で使われる青森県の三沢基地は、ふだん、アメリカ軍と航空自衛隊が共同で使っています。

三沢基地をアメリカ軍以外が使うことについて、防衛省は、日米地位協定の2条にある「アメリカ軍が施設を一時的に使用していないときは日本政府は臨時にみずから使用できる」という規定を根拠に、アメリカ以外の国とも共同使用できるとしました。
また、今回の狙いについて防衛省は「安全保障の面で大きな力を持つイギリスが、アジア太平洋地域の情勢に注目することになれば、大きな意義がある」として、イギリスとの訓練によってヨーロッパの国々からのアジア太平洋地域への関与を高めたいという考えを強調しています。

イギリス空軍の部隊は、日本に到着する前にマレーシアで訓練を行っていて、航空自衛隊との訓練のあとは。さらに韓国に移って訓練を実施するということです。