北陸新幹線の大阪延伸、福井知事「小浜ルートで」 与党検討委

2015/10/7付
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 与党は7日、2022年度末に開業予定の北陸新幹線の敦賀駅(福井県)から大阪までの延伸ルートを4案から絞り込む検討委員会を開いた。今回は北陸3県の知事から意見を聴取。福井県の西川一誠知事は、国の整備計画にある小浜市(同県)を通り大阪へ向かう小浜ルートを主張。ただ石川、富山の両県知事は明確な案を示さず、現時点では温度差が出ている。

 福井県の西川知事は7日の意見聴取後、記者団に「若狭(小浜)ルートによる整備を、できるだけ早く決定して実行していただきたいと(検討委で)申し上げた」と述べた。同ルートは1973年の国の整備計画に盛り込まれている経緯や東海道新幹線の代替機能、移動所要時間の短さなどから優位であるとした。

 一方、石川県の谷本正憲知事と富山県の石井隆一知事は希望ルート案を示さなかった。両知事とも、比較データが関西広域連合による小浜ルートを含む3案の試算しかない点を問題視。国土交通省による調査データを待つ姿勢だ。ただ北陸3県とも大阪までの早期整備を求める点は一致している。

 与党検討委の漆原良夫委員長代理は会合終了後、「次回の会合以降では近畿の関係自治体の意見を聞きたい」と語った。その後に西日本旅客鉄道(JR西日本)の考えも聴取したうえで、2年以内をメドにルートを選定する。

 ルート案は小浜ルートに加え、滋賀県米原市の米原駅で東海道新幹線に合流する米原ルート、琵琶湖の西側を通り京都駅に入る湖西ルートの3案が中心だ。8月にはJR西日本の小浜から南下して京都を通過する小浜・京都ルート案が浮上し、4案となっている。

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