スマホ疑惑で連盟、来週にも弁護士中心の調査委員会設置
将棋棋士の三浦弘行九段(42)が対局中に将棋ソフトを使用した疑惑が浮上し、年内の出場停止処分になった問題で、日本将棋連盟は21日、東京・千駄ケ谷の将棋会館で所属棋士に対する説明会を開き、来週にも弁護士を中心にした調査委員会を設置することを明らかにした。
問題発生後初めて開かれた説明会には、佐藤天彦名人、郷田真隆王将、羽生善治王位、森内俊之九段ら約140人の棋士、女流棋士が出席。関西将棋会館(大阪市)とテレビ会議方式でつなぎ、非公開で行われた。
谷川浩司会長ら執行部側は、来週にも調査委員会を設置し、三浦九段から提出されたパソコンの解析などを進めると説明。三浦九段が出場した竜王戦挑戦者決定戦などの対局映像も確認するとした。また、12月14日から実施予定だった「電子機器の持ち込み禁止」と「対局中の外出禁止」は直ちに適用するよう、棋士に協力を求めた。
同連盟の説明によると、棋士からは「ソフト使用について徹底的に調べて、うやむやにしてはいけない」とする意見の一方で、「棋士同士で泥仕合はいけない」などの意見も出たという。
一方、三浦九段は「一日でも早く不当な処分を撤回するよう願ってやみません」とする2回目の文書を弁護士を通じて公表。4台のパソコンとスマホを調査会社などに自ら提出し、解析してもらう考えを示した。【山村英樹、新土居仁昌】