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【プロ野球】

田中正義はソフトバンク 5球団競合で工藤監督引き当てた

2016年10月21日 紙面から

ソフトバンクに1位指名され、笑顔を見せる創価大の田中

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 今ドラフトの目玉、創価大の田中正義投手(22)は1位指名で5球団が競合し、ソフトバンクが交渉権を獲得した。敗れた4球団と、柳(中日1位)を逃したDeNAの計5球団が、外れ1位で桜美林大・佐々木千隼(22)入札で重複という珍事も生まれ、ロッテが当たりくじを引いた。高校生ビッグ4のうち夏の甲子園大会を制した作新学院高の今井達也投手(18)は西武、履正社高の左腕寺島成輝投手(18)がヤクルト、横浜高の藤平尚真投手(18)は楽天が単独で1位指名した。

 ソフトバンクから1位指名された田中は「強いという印象がある。いい球団に指名していただいてよかった。素直にうれしい」と白い歯をこぼれた。

 会見場となった東京都八王子市の創価大キャンパス内ホールには報道陣51社143人、18台のテレビカメラ、学生ら約1300人が集まった。前評判通り最多の5球団が1位競合。「5個もあるのか」と驚く自身を尻目に、名前が呼ばれるたびに大歓声があがった。

 目指すのは、お客を呼べる投手だ。「『田中が先発だから球場に行こう』と言ってもらえる選手になりたい」と、未来像を描いた。力勝負の傾向があるパ・リーグは願ってもないところ。「直球が魅力的な投手でいたい。頭一つ抜けられるように」と、最速156キロを誇る直球へのこだわりを口にした。

 工藤監督からは、テレビ中継で開幕投手を目指せという言葉を送られた。「そのぐらい努力してこい、という意味だと思う」と、受け止めた。この日も部の練習の後、ジムで約2時間のトレーニング。特別な日でも鍛錬に抜かりはなかった。

 対戦してみたい相手には、日本ハム打線を挙げた。世代の先頭を走る同学年・大谷もいる。「同じ舞台で対決できる選手になれれば」と口元を引き締めた。日本一奪回を目指す鷹軍団の一員として10年に1人の剛腕は、さらにスケールアップする。 (藤田昌央)

 

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