実は小池氏もサバイバー、子宮全摘の過去 「病み上がり」激怒の鳥越氏に反撃せず

2016.07.25

 東京都知事選(31日投開票)に立候補し、世論調査でトップに立っている小池百合子元防衛相(64)が女性としてつらい決断をしていた。過去に週刊誌へ寄せた手記で、子宮の全摘出を告白していたのだ。選挙戦では、ジャーナリストの鳥越俊太郎氏(76)から、街頭演説で「病み上がり」と触れたことを、「差別、偏見だ!」と攻撃を受けたが、小池氏自身も病魔と戦った経験を持つ“サバイバー”だった。

 小池氏が子宮の全摘出を明かしたのは、1998年発行の「週刊宝石」(7月16日号)。

 手記によると、小池氏は衆院大蔵委員会委員として国会審議に忙殺されていたころ、下腹部に異常な痛みを感じるなどして病院を受診した。子宮筋腫と診断されたという。

 子宮筋腫は、子宮にできる良性腫瘍のことだが、小池氏には筋層内筋腫が数カ所にみられ、医師からは「子宮全摘」を告げられた。

 手術のため入った病室の斜め前には、新生児室があった。誕生したばかりの赤ちゃんを指さし、頬笑み合う夫婦たち…。手記には「こうした出来事が、もう永遠に自分は体験できない」と苦しい胸の内がつづられた。

 摘出手術を受けるまでは、強度の貧血による立ちくらみや、下腹部の激しい痛みで七転八倒する日々だったという。だが、忙しさに加えて「『女だから』と甘えたくない」と我慢してしまったことなども明かしている。

 こうした苦しい体験を持つ小池氏だが、鳥越氏に自らの過去を出して反論することはなかった。そこには、「病気に甘えたくない」という思いがあったのかもしれない。 (三宅陽子)

 

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