アドテクスタジオ Dynalystの黒崎です。
第6回ICTトラブルシューティングコンテストに弊社から機材スポンサーという形でいくつか機材提供をさせて頂いたので、その紹介をしたいと思います。

ICTトラブルシューティングコンテストとは

運営をするのも学生、参加者も学生のインフラ系のトラブルシューティングの技術を競い合うコンテストです。
フォトレポート等がこちらのサイト( http://icttoracon.net/ )に上がっていますので興味がある方はご覧ください。
第6回は NTT西日本大阪研修センタにて開催され、全国から15チームが集まってきました。

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かなり広い会場ですね。真ん中にあるのが出題や運営用の機器を収容しているラックで、運営学生の意向により中央に設置されました。

出題された問題は例を挙げると、VLAN IDの不一致、inodeの枯渇による障害といったよくありそうなものから仮想環境化での操作ミスによるサーバのMACアドレスの衝突、ルーティングプロトコルの制約による疎通断、MySQLのバージョンの差異による障害など社会人でも遭遇したら頭を抱えそうなものまで出題されていました。
IP Phoneの通話障害の問題もありましたが弊社のようなWeb系企業だとなかなか対応する機会がなさそうですね。
今回出題された全ての問題の解説はこちらにあります。( http://icttoracon.net/tech-blog/2016/09/23/ictsc6-problems-explanation/ )

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競技中の様子です。どのチームも真剣に問題を解いていて、比較的静かでしたが、思いついた事があればホワイトボードを活用して議論が始まったりしていました。
各チームの手元に配られる機材はこんな感じのセットです。

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  • ルータ x 3
  • L2スイッチ x 1
  • IP Phone x 1

このセットが16チームに配られるので参加者の手元機材だけでも80台のネットワーク機器が展開される事になります。多いですね。。

弊社から提供した機材

そもそもどうやって機材提供できたのかですが、Amebaのインフラの人に協力してもらい検証用の機材を貸し出すことで実現しました。ありがとうございます!特に話をまとめてくれた同期に圧倒的感謝!

Cisco UCS C220

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サーバです。(上の3台)

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ラック背面の配線もこだわった学生のおかげで綺麗です。

  • CPU: 6コア 12スレッド x 2
  • メモリ: 128GB
  • HDD: 1TB x 2
  • SSD: 120GB x 1
  • 10G NIC x 2
  • 1G NIC x 2

この構成のサーバを3台貸出しました。合計で72スレッド/384GB、贅沢ですね!
UCSの10G NICは仮想インターフェイスカードという物が使われていて、普通のNICとは違い物理ポートとサーバ内部で認識されるNICが1対1ではなく、仮想NICを作成するとそれが作成した数だけ物理NICのように認識されるという少し変わった方式で、その概念を理解するのに時間がかかったようです。
コンテストではこのサーバ上で仮想化基盤としてCloudStackを構築して運営や出題用のサーバを稼働させていたようです。
本番中はこれらのサーバの上で500VM程度展開されたようです。

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Cisco Catalyst4948E

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48ポートのL2〜L4スイッチです。(一番下のやつ)SFP+も付いていましたが今回は使用していません。(上に乗っている小さい箱は会場に提供していたWi-Fiのコントローラです)
今年の3月頃に一部の業界でこの機種の名前をよく聞きましたね。
コンテスト会場ネットワークのルーティングをするL3スイッチとして利用されました。

Juniper SRX 240

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ファイアウォールです。(青いやつ)
コンテスト会場のネットワークからインターネットに繋がるようにする対外接続の部分で不正なアクセスを遮断するファイアウォールやNAT、外部から内部ネットワークに入るためのVPNを提供するのに使っていました。

機材提供してみて

コンテストの本番期間前は某所のデータセンタにラックを2つほどお借りしてそこに機材を運び込んで検証をしていました。
運営の学生は初めて触る機材でもネット上に公開されているドキュメントを読みつつ必要な機能の検証を進めていて、社会人が技術的な面でほぼ助けることなく本番環境まで構築できてしまい、すごいなぁと関心させられました。
次回は東京で開催されるそうです。
運営学生の募集は締め切ってしまいましたが、以下のサイトで競技参加者の募集が今後されるようです。日頃の腕試しをやってみたい学生の方はぜひチェックしてみてください。
http://icttoracon.net/

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黒崎 優太
2015年新卒入社。アドテクスタジオ Dynalystサーバサイドエンジニア。広告システムの入札、配信、計測、集計の開発をしています。よく使う言語はScala。最近は週末に中古のネットワーク機器を買ってインフラの勉強をしたりしています。