五輪4連覇のレスリング 伊調選手に国民栄誉賞授与

五輪4連覇のレスリング 伊調選手に国民栄誉賞授与
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リオデジャネイロオリンピックのレスリング女子で金メダルを獲得し、オリンピック4連覇を達成した伊調馨選手に、20日、国民栄誉賞が授与されました。
総理大臣官邸で行われた国民栄誉賞の授与式には、晴れ着姿の伊調選手をはじめ、父親の春行さんや兄の寿行さん、姉の千春さん、それに、日本レスリング協会の福田会長ら合わせて7人が出席しました。

この中で、安倍総理大臣は「人一倍の努力、厳しい修練の積み重ねにより、最後まで勝負を諦めずに、オリンピック大会史上初めて、女子個人種目4連覇という世界的な偉業を成し遂げ、多くの国民に深い感動と勇気、世界に明るい希望を与えた」と述べ、伊調選手に表彰状と記念の盾を贈呈しました。

また、記念品として、「和装の文化を伝えたい」という伊調選手の希望に沿って、オリンピック4連覇にちなんだ金色の模様をあしらった西陣織の帯が贈られました。

国民栄誉賞の個人としての受賞は23人目となり、今回の授与は、3年前の平成25年、元プロ野球選手の長嶋茂雄氏と松井秀喜氏以来で、レスリング女子では、平成24年に吉田沙保里選手が受賞しています。

今後については「時間をかけて考える」

伊調馨選手は20日夜、都内で紫色の晴れ着姿で報道陣の取材に応じました。

この中で、伊調選手は「表彰状と盾を見て、名誉ある賞をいただいたと実感した。それと同時に身の引き締まる思いになった」と受賞の感想を述べました。

記念品として授与された金色の模様をあしらった西陣織の帯については、「帯をどんな着物に合わせていこうかなと、わくわくした気持ちでいっぱいだ。レスリングだけでなく、1人の女性として和装の文化を世界に発信していきたい」と話していました。

レスリングの選手としての今後については、「今、いろんな選択肢を考え中だ。自分の知らない選択肢もたくさんあるので、たくさんの人と話している。体を休めながら時間をかけて考えたい。4年間は長いので、覚悟がいる」と話し、次の東京オリンピックを目指すかどうか熟慮していることを明かしました。