【動画】広島を訪れたのんさんが映画「この世界の片隅に」について語った
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 戦時下の広島市や広島県呉市を舞台にしたアニメ映画「この世界の片隅に」(片渕須直〈すなお〉監督)の公開を控え、主演声優を務めた俳優のんさん(23)が20日、広島市を訪れた。のんさんは映画について「普通の生活が大切なんだと感じとれる。大切な人と一緒に見てください」と語った。

 映画の原作は、広島市出身の漫画家こうの史代(ふみよ)さんによる同名の漫画。広島から呉へ嫁いだ主人公・すずが、厳しい生活のなかで戦時を生き抜く姿を描く。

 これまで戦争の話題を避けてきたという、のんさん。映画を通じて「戦争の恐ろしさを具体的に感じることができた」。家族が寄り添って生きる姿も表現した作品に触れ、「何があっても生き続けることが大切だと感じた」と話す。

 片渕監督は広島に6年通い、当時を知る人から話を聞き、多くの写真を集めるなどして作品に反映した。「理念で戦争を描くのではなく実感できる映像にしたかった」と語った。

 映画は11月12日から全国で公開される。(松崎敏朗)