国際協力銀行が北極圏のLNG開発に協調融資へ

ロシアに対する経済協力の一環として、政府系金融機関の「国際協力銀行」は、ロシアの企業が北極圏で進めているLNG=液化天然ガスの生産基地の開発事業に、ヨーロッパの金融機関とともに総額およそ6億ドル(日本円にして600億円)の協調融資を行う方向で調整を進めています。
政府は、ことし12月に予定されているロシアのプーチン大統領の訪日に向けて、極東地域の開発やエネルギー分野での経済協力の強化を検討しています。

関係者によりますと、「国際協力銀行」はロシアの民間ガス会社「ノバテク」が北極圏のヤマル半島で進めているLNG=液化天然ガスの生産基地の開発事業に対し、イタリアとフランスの政府系金融機関とともに、総額6億ドル(日本円にしておよそ600億円)の協調融資を行う方向で調整を進めているということです。

この生産基地は、日本のプラント建設大手の「日揮」と「千代田化工建設」が建設を進めていて、今回の協調融資は建設にかかる費用を貸し出す形で行われます。

「ノバテク」では、この生産基地で来年からLNGの生産を始める計画で、国際協力銀行としては、ロシアの求める経済協力に応じることで、日本企業のロシアでの事業展開や日ロ両国間の関係改善を後押しするねらいがあるものとみられます。