吉村治彦
2016年10月21日03時00分
豊中市の元中学教諭牧邦彦さん(87)が、旧制豊中中学生時代に経験した軍事教練や勤労動員などについてつづった「戦時下の豊中(とよちゅう)生」を出版した。「あの当時の異常な状況を記録として残したかった」と話す。
牧さんは1943年、旧制豊中中学(現・豊中高校)に13歳で入学した。当時は太平洋戦争が始まって2年。日本の勝利を信じて疑わなかったという。
「軍事教練」の授業は1年生の時からあった。銃器庫に保管されていた約4キロの銃をかついで行進し、空包で射撃訓練をした。陸軍から配属された将校に、生徒らがビンタや足蹴りをされるのを目撃した。先輩たちは、府南部にあった信太山の軍事演習場で合宿もしたと聞いた。
当時、豊中中学の教師だった牧…
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