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 捜査車両を運転していた警察官のスピード違反をもみ消したとして、長野県警は20日、40~50代の男性警部補3人を犯人隠避や証拠隠滅などの疑いで書類送検し、発表した。いずれも容疑を認め、「警察官の仕事中の違反なので、なんとかしてあげたいと思った」などと供述しているという。

 県警によると、もみ消しの疑いがあるのは2014年7月~15年7月の上田署や県警本部の捜査車両の速度超過計5件。当時、同署交通課に所属していた警部補(47)が4件、別の警部補(58)が1件に関与し、うち本部の捜査車両による1件について県警本部の警部補(49)が連絡を受けたが、黙認した疑いがある。

 捜査車両は、道交法で最高速度が緩和される緊急走行中ではなかったという。上田署の2人はそれぞれ取り締まり現場の責任者だった。県警は「(もみ消しは)個々の判断によるもので、組織的なものではない」としている。