解体が検討されるヒトラーの生家=オ−ストリア北部ブラウナウで2012年9月27日、AP
【ウィーン三木幸治】オーストリア政府は17日、北部ブラウナウにあるナチス・ドイツ総統、アドルフ・ヒトラーの生家だった建物の解体を検討していると明らかにした。
「ネオナチ聖地化」を警戒
地元メディアによると、政府は生家が「ネオナチの聖地」となることを強く警戒。ソボトカ内相は17日、第三者委員会が「建物の大規模な改装が適切」と答申したことを受け、生家を解体して別の建物を建て、慈善団体などに利用してもらう考えを示した。
政府は1972年から生家を借り上げ、障害者福祉団体が約25年にわたって使用。だがエレベーターの設置を巡って家主との交渉が難航し、この団体は約5年前に退去した。政府はその後、博物館への転用や買い取りを打診してきたが、家主は承諾せず、空き家のままになっていた。
政府は生家を強制収用する法律を近く国民議会(下院)で可決させ、来年には解体作業に入る方針。家主には補償金を支払う。
建物は市中心部にある3階建て。ヒトラーは1889年に生まれてから数週間、ここで過ごしたとされる。